いざという時のために生命保険に入っている方も多いと思いますが、契約の詳細が書かれた約款を見ることはほとんどなく、お守り感覚でいる人も多いはず。ところが保険には見落としがちな点がいくつもあり、当てにしていた時に予定額がもらえなかったということも。今回紹介する香織さんは、まさにその経験をしました。

 

親の長期入院、その時保険給付金はどうなる?


香織さんは、同居しながら介護をしている母親に発熱と咳の症状が見られたため、入院設備のある近所の病院を受診しました。すると肺炎の程度が進み、肺が真っ白になってしまっているとの診断! 即入院となりました。こうなると呼吸困難に陥っていることもあり、当然ながら高齢者の入院期間は長くなる傾向にあります。最初は1カ月の入院で済みましたが、体力の低下も見られ、自宅に戻ってからはむせ込みと発熱も再発。誤嚥性肺炎の疑いもあるということで再度診察を受けたところ、退院後わずか1週間で2度目の入院となってしまいます。

今度は用心も兼ねて3カ月の入院が決まり、合わせて4カ月(120日)にも及ぶ入院生活を送ることに。ただし、母親は医療保険に入っていたので、お金の心配はそれほどしていませんでした。

ところが、退院後に行う保険給付金の手続きで、入院期間の半分にあたる60日分しか支払われないことが判明! 香織さんの母親は、支払限度日数が60日の「60日型」に入っていました。そのため、1回目の入院の30日分に加え、2回目の入院のうち60日分=合計90日分は支払われると思っていたのです。ところがなぜか60日分しか出ないと言われ、香織さんは途方に暮れてしまいました。残りの30日分はどうなってしまったのでしょうか……。

 
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