ワインをホームパーティで飲んだり、お店で頼んだりする機会が増えるこの季節。ワインはおいしいけど、ワイン選びって難しい。何を覚えたらおいしいワインに出会えるのか……永遠の悩みですね。「ワインは毎晩出会う未知の友人であり、反対にがっかりさせられることのある存在でもある」と語る料理家の行正り香さんが、おいしいの見つけ方をわかりやすくまとめた本『今夜のワイン、どうしよう? 今夜のゴハン、どうしよう?』を上梓。行正さんが気軽にワインを始める第一歩としておすすめしている「コンビニワインの選び方」をご紹介します!
おいしいワインがあるコンビニを見つけるコツ
気軽にワインを「始めてみる」には、コンビニはとても便利です。大切なことは、「ワインを多く入れているか、ワインの回転率がよさそうなコンビニを見つける」ということです。これは近所のコンビニをいくつか歩いて観察してみるしかありません。ワインを多く置いているところは、おつまみも隣に置いてある可能性が高く、深夜でも、急に友人が遊びにきにて便利です。(行正さん・以下すべて)
500円から満足できる、
コンビニワイン<おすすめリスト>
コスパ大のワインを揃えるために、コンビニ各社がしのぎを削る時代。“コンビニワイン=低クオリティ”という概念を覆す、500円から満足できるラインナップはこちら。
◆<白>ジーセブン・シャルドネ ¥463(税別)
「凝縮感のある果実味と華やかな香りがすばらしく、新橋のレストラン※でも出したいほど。それでいて463円というコスパのよさは、思わず『オーマイゴッド!』と叫びたくなっちゃいます(笑)ぜひ!」
※「FOOD / DAYS」行正り香さんがプロデュースするアメリカンビーフとカリフォルニアワインの専門店。
◆<赤>サンライズ カベルネ・ソーヴィニヨン ¥998(税別)
「チリの歴史あるワイナリー、コンチャ・イ・トロが手がけているだけあり、安定感抜群。カシスなどの果実味が楽しめ、全体のバランスも取れています。ワイン通も満足でき、かつビギナーでも飲みやすい味」
◆<カヴァ>トッレオリア・カヴァ・ブリュット(白)¥741(税別)
「このレベルでこの値段! ふくよかな泡が舌の上に残る感じが非常においしいカヴァ。エレガントな香りが際立ち、アルコール感がやわらぐ印象があるので、お酒が苦手なお客様にも最適です」
おいしいコンビニワインの選び方
いろいろなワインがありますが、気軽に1000円以下で選ぶならば、圧倒的にチリワインがおすすめです。次に南アフリカやアルゼンチン、そしてスペイン、イタリアとなります。スパークリングワインならば、スペイン、オーストラリアをぜひ。赤よりは白、あるいはロゼのほうが、同じ1000円以下ならば質がよく、フランスならばボルドーよりも南のラングドッグ・ルーション地方がリーズナブルでおすすめです。ブドウ品種でいうと、白はシャルドネ、赤はカベルネ・ソーヴィニヨン、メルローが安定しています。カベルネのほうがメジャーな品種なので置いてあることが多いのです。もし両方あるときは、個人的にはメルローを選びます。舌に柔らかく、飲みやすい口当たりだからです。コンビニによく入っているワインブランドは、『今夜のワイン、どうしよう? 今夜のゴハン、どうしよう?』P40~をご参照ください。こちらのブランドをメモしてぜひコンビニに行ってみてください。きっと何かは見つかります。
行正り香(ゆきまさ りか) 高校3年からカリフォルニアに留学。ホストファミリーのための食事作りを経験し、料理に興味を持つ。帰国後はCMプロデューサーとして活躍。海外出張が多く、さまざまな国で出会ったおいしいものを簡単にアレンジした料理が評判となる。2007年に退職後、料理家に。ワインをはじめ、お酒はなんでも大好き。著書に『誰か来る日のメニュー』(文化出版局)、『持ちよりパーティーをしよう』(講談社)、『今夜は家呑み』(朝日新聞社)、ほか多数。忙しい現代の人のために、手抜きを肯定した作りやすいレシピが魅力。和食、洋食、エスニックからお菓子まで幅広いジャンルの著書がある。毎日のごはん提案アプリ『今夜の献立、どうしよう? FOOD/DAYS』、子ども向け学習ウェブサイト「なるほど!エージェント」の制作にも携わる。2人の娘とインコのひびき、夫との5人暮らし。オフィシャルサイト『FOOD / DAYS』
<新刊紹介>
『今夜のワイン、どうしよう? 今夜のゴハン、どうしよう?』(講談社)¥1500(税別)
「お酒のない夜はない!」という料理家・行正流「おいしいワインの見つけ方」と「ワインとおいしいつまみ&ゴハン」を紹介。すべてのワインをティスティングして選び抜いた、おすすめコスパワイン87本と、ワインにぴったりのつまみと料理、33レシピを掲載。今回紹介したように、コンビニ、スーパー、専門店、ネットショップから見つけたワインなので、本を見て「飲みたい」と思ったその日からすぐ買えます!
文/川端里恵
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