現代人にとってかなり身近な存在となったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)。コロナ禍で他人と気軽に会えない状況が続くなか、その重要性は増す一方だといえるでしょう。SNSというと、Facebook、Twitter、Instagram、LINEが代表的ですが、それらを利用したことがないにしても、存在までも知らないという人は稀有だと思います。

遠くの人と気軽にコンタクトを取れる、趣味嗜好が合う人と簡単に知り合えるなど、SNSには利点が数多くありますが、その反面「意志が上手く伝わらない」「知らない人から心ない言葉を投げかけられる」といったデメリットがあることも皆さんはよくご存じでしょう。「SNS疲れ」なる言葉が定着したのは、多くの人がそのデメリットを体感した証拠かもしれませんね。

そんななか、SNSのマイナスイメージを払しょくし、上手に使いこなす方法を伝授してくれるのが、心理カウンセラー・浮世満理子さんの著書『カウンセラーが悩み解決! SNSコミュニケーション』です。本書では、質問形式で提示されたSNSの悩みに著者が丁寧に答えていくというかたちで解決法を展開しています。

さまざまな悩みが登場する本書のなかから、今回はFacebookとLINEに関する悩みとその解決法をご紹介いたします。

 

心が楽になるSNSへの対応法


SNS疲れの原因として、「ネガティブな投稿をされたことへのショック」や「誰かから悪口を言われないよう、自分を作ってしまうこと」があるのではないでしょうか。

特に、SNS上のネガティブな書き込みは感情的なものが多く、それらが大きく当事者を傷付けてしまうのです。しかし、ネガティブな投稿に反応する必要はありません。一番いいのは、投稿を無視して、相手を「ブロック」することです。以後、それらのネガティブな投稿を見ないようにすればいいのです。

また、悪口というほどではないけれど、自分に対しての反論や投稿者の持論を一方的に展開するようなコメントが来ることもあります。そういった投稿も反応せず、「既読スルー」「未読スルー」で流してしまいましょう。

 

「スルー」「ブロック」のどちらにするかを判断する基準は?


なお、スルーで済ませるのか、ブロックするのかの判定が難しい場合は、書き込みをしてきた相手と関係を継続したいかどうかという基準で決めましょう。もし、関係を続けたいのであれば、スルーしたまま何事もなかったように付き合えばいいでしょう。逆に、今後、関係を続けたくないのであれば、ブロックしてもいいかもしれません。

大切なのは、本当に付き合っていきたい人と、お互い健全なコミュニケーションを取ることです。自分の生活が充実するために、必要な人を選んでいくと言ってもいいかもしれません。その他のコミュニケーションは、自分にとって必要ないのです。

いろいろな人と上手にコミュニケーションを取るのは難しいもので、すべて上手にしようとすれば、ストレスを抱え込む原因にもなります。それよりも、自分で付き合いたい人を選び、深いコミュニケーションをしていくほうが、より豊かな日々を送れるはずです。