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美容師に“髪型”を指定してはいけない理由。心に似合う髪型オーダーの極意

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こんなオーダーはやめて。美容師が困る3つの“固執”

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<美容師が困る3つのパターン>

(1)「5cmくらい切ってください」:カットする長さや形を特定する
(2)「こんな感じにしてください」:持ってきた写真にこだわりすぎる
(3)「前髪は似合わないんです」:過去の似合わなかった型にとらわれている

 


VAN:大きくイメージを変えたいときは、写真を持ってきていただいたほうが理想のイメージを共有しやすいです。でもそれに固執しすぎないこと。大事なのは「どうなりたいか」。ストレートパーマをかけるとかレイヤーを入れるとかの手段は、決めつけないほうがいい。方向性さえ示してもらえれば、その人の髪質やクセを活かした上で、なりたい方向にどうやって近づけるか考えるのは、我々美容師の仕事です。歯医者さんに行って歯を削るドリルを指定する人はいないですよね。それと同じで、どういうカットでなりたいニュアンスを再現するかは、髪のプロである美容師に委ねて相談してみては。カットやパーマのやり方に固執するのは、逆に美容師側のできることの幅を狭めてしまいます。

ロングの人がボブの写真を持って来たのに「長さは変えたくないんです」とか、「3cm切ってください」とか、長さに固執しすぎるのも同じ理由からNG。昔気に入っていた自分の髪型や、逆にパーマや前髪が似合わなかった過去を引きずっている方も多くいらっしゃるのですが、髪質もサロンの技術も以前とは変化しています。髪のコシやボリュームがなくなったことで似合わなくなった髪型もあれば、技術の進化によってできるようになったこともある。あまり「過去の髪型の経験」にとらわれないで。テイストを変えるというよりも自分に似合うテイストを増やしていくという“余白“を持つイメージがいいですね。

さとゆみ:私は、髪型が何だか上手く行ってないときは「似合う」にこだわるのをやめてしまうのがいいと思うんです。「似合う」かどうかはひとまず置いといて、先になりたいイメージや髪型にしてしまって、そこに自分を合わせにいく。例えば仕事で人前に立つことが増えたから威厳のある雰囲気にしたいと思うとき。そのイメージに合うヘアスタイルにしてしまえば、似合う自分になろうと自然と努力して追いつくものだったりします。

――VANさんもさとゆみさんも、共通しているのは変わりたければ今までの自分を基準にしないということ。こだわりを捨てることで、新しい「似合う髪型」が手に入るのですね。