写真はデンマーク大使館の中で撮ったものです。けぶるようなグレーと白のアートに、目が吸い寄せられました。そして、その下に置かれた人形たち。均等な間隔で、5つの塊がある、ただそれだけなのですが、壁のアートと相まって、とても強い美しさを感じずにはいられませんでした。なぜだろう、と見つめ続けていて気づいたのは、選ばれたものだけが、大切に、差別されることなく置かれている、その静かにバランスでした。ここには、「飾る」というわざとらしさがありません。ただ、そこに佇んでいるーーといってもいいような、静けさ。過剰なモノと戦う日常の中で、それはとても貴重なことに思えました。