年々、バランスが難しくなってくるロングヘア。エイジングによる髪悩みを抱えていても、ロングをポジティブに楽しめるんです。今回は40代が魅力的に映えるロングレイヤースタイルをご紹介。広がる、パサつくなどの髪悩みを賢くカバーしながら、スマートな大人ロングを満喫しましょう。

 


春風が通り抜けるような
アンニュイなロングが今の気分!


髪質の変化やダメージ、さらに髪と顔のバランスが悪くなる大人のロングヘア。頑張ってロングにしてみても、普段は簡単に縛ったり、ただストンと下ろすだけなど意外と地味見えすることも……。
40代以上のロングヘアに多い毛先の広がりや、トップのペタンコ、うねる髪には、レイヤースタイルがおすすめ。縦シルエットのトップにフワッとした立ち上がりがつきやすく、台形に広がる中間から毛先もシェイプしてみえ、適度な揺れ感が出ることで無造作感も生まれます。どこかアンニュイで透明感のある、春にぴったりなルーズレイヤーを紹介します。


末広がりのダメージ毛でもレイヤー効果で理想のひし形に

 

園山朝子さん・45歳

毛先が広がり、台形シルエットになりやすいとお悩み中の園山さん。顔まわりを中心にレイヤーを入れ、毛先側をまびくことで、台形からひし形フォルムへとシフトしました。
「園山さんの髪は乾燥しやすいので、ブロー時間を省くためにも、中間から毛先に大きなカールのパーマをかけました。最近はダメージが出にくいパーマもありますから、毎日のブローやアイロンによる熱ダメージも抑えられます」と、担当の浅沼さん。髪の輝きをアップする、イエローベージュのヘアカラーも相性抜群です。
担当・浅沼雄元さん(Violet 表参道)

 

Side&back
毛先側が広がりやすいバックは、カットで毛量をすくことで収まり感がアップ。毛先がシェイプすると肩幅も目立ちにくくなり華奢な印象を与える効果も。

 

POINT

 

質感キープのスプレーを使ってルーズな動きを一日中、キープ!

ニュアンスキープスプレーは、自然な無造作感や束感を与えたいときにとても便利です。
スタイリングの仕上げに束感の欲しい部分を引き出し、軽くふきかけます。また、指巻きした状態で吹きかけると、リッジが際立って華やかさもアップ。

 

多毛&クセのある髪をまびいてしっとりとした大人ロングに

 

持田亜矢子さん・41歳

髪の量が多く、うねりの出やすい持田さん。「クセや広がりを防ごうとして真っすぐにブローすると、量感ばかりが目立って地味見えしてしまいます」と苦戦中です。そこで、長めの前髪はキープしつつ、それ以外は毛束をすいて毛量調節を行いながらレイヤーで空気感をプラス。クセのある質感をいかしながら、脱力感のあるルーズな動きを強調しました。
「大人になると、髪の量が多い人でもトップだけはペタンと見えやすいです。なので、前髪は少しだけずらして分け目をとる、また、トップの根元を起こすようにブローをするなど、高さを加えるのがコツ。多毛で広がる人でも縦長シルエットになってバランス力がアップします」(角園さん)
担当・角園侑希さん(Velvet on the Beach)

 

Side&back
前髪の長さを残し、ほんのりリバースにスタイリングすると広がりが抑えられてバランス感のあるシルエットに。横から見たときもすっきりシャープな印象です。
 

POINT

 

高さ&束感を意識してしなやかな毛流れをアピール

分け目はセンターからずらし、大きめのカーラーで前髪を巻きます。根元側は立たせるように巻き込み、ドライヤーの温風を当てましょう。冷めたら外すとふんわりとした立ち上がりがついて、バランス感のあるシルエットに。

 

サイドやバックを乾かすときは、毛束を指巻きしながら行うとほどよい揺らぎが生まれます。最後にヘアバームをのばした手のひらで、手ぐしを通すように崩していきましょう。



外ハネのルーズなセミロングは
ワイドバングでカジュアルな雰囲気に

 

「髪質が細くなり、ロングだと張り付いたような地味な印象になって……」と話す稲本さん。
「髪が細く乾燥すると、トップや顔まわりはペタンとしても、毛先側は広がって頭が大きく見えやすいです。毛先は適度にまびき、髪の表面はレイヤーでふんわり感を加えることで、縦長シルエットの中にも浮遊感が生まれて、春らしい軽やかなヘアに。幅の広いワイドバングを合わせると、カジュアルさも出て若々しい印象になれます」(西海さん)
担当・西海洋さん(CALON銀座)

 

Side&back
カラーはツヤと透明感が際立つ、レディアッシュブラウンをチョイス。ダメージ毛も目立ちにくく、セミロングの髪でも360度軽やかな雰囲気です。
 

POINT

 

ブローは内側と外側、
2回に分けて行います

乾燥毛は広がりやすいのが特徴で、内側から膨らみが生じます。そのため、ブローは必ず内側から行いましょう。クリップなどで髪表面をまとめたら、内側の根元に熱をあてながらブラシで外ハネにブロー。その後、表面の髪も同じようにブローをしたら、ヘアバームで全体を散らして無造作感を加えましょう。


スーパーストレートのロングも素敵ですが、ダメージを抱えたロングヘアの場合、毛先や表面に計算された動きを与えると、クセや膨張、ペタンコ感を誤魔化せるので、普段のスタイリング時間が短縮されます。そして、ヘアバームやニュアンススプレーなど、今どきスタイリング剤を用いて、質感を美しく保つことが大事なポイントです。
大人のロング、まだまだ楽しんでいきましょう!
 

Salon Data • Violet表参道東京都港区南青山5-10-1 H2 AOYAMA BLDG3F
tel. 03-5778-9646

・Velvet on the Beach東京都渋谷区神宮前5-5-3 メゾン・ダルブル1F
tel. 03-3486-5620

・CALON銀座東京都中央区銀座5-13-19 デュープレックス銀座タワー 5F
tel. 03-6278-8584


【髪型スナップ】ロングとボブ、40代が魅力を際立たせるのはどっち?
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撮影/古谷利幸
取材・文/小澤佐知子
構成/國見香

 


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