「これは私の仕事だ……!」とピンときた瞬間

佐藤さんのジュエリーブランド「joueri」の商品

まずは、ジュエリーが売れるためにはどうしたらいいのかを考えました。多くの人に使ってもらいたいけれど、雑誌などに載せるには広告料もかかるし少しハードルが高いですよね。そこで、自分が雑誌の読者モデルになろうと決めたんです。

 

いろんな雑誌のHPや誌面を見て、読者モデルになるチャンスを常に探していました。ある時、ママ系の雑誌のイベントが開催されることを知って、息子を連れて参加したんです。それがきっかけで撮影に呼ばれるようになりました。

読者モデルの仲間たちが私のジュエリーを使って誌面で紹介してくれたり、特集が組まれることもありました。次第に、読者モデルやメディア関係の人脈も一気に増えていきましたね。

その頃、巷ではInstagramが流行している代わりに、雑誌の勢いは衰えていきました。読者モデルの子たちも、一気にインスタに流れていったんです。

インスタ上の人の繋がりが増え、PR案件を受ける機会も多くなり、その流れで私も、SNSマーケティング企業である「エアソル」の存在を知り、PR案件など投稿の依頼を受けるようになりました。

でも当時はあくまでインスタグラマー、つまり外部の人間として、単発の案件を受けていた程度。生活費を稼ぐというより、好きなタイミングで収入を得て、謝礼金をお小遣いに当てていた感じです。この頃もまだ、夫の扶養に入っていました。

 

その少し前から、エアソルは企業のSNS運用代行に力を入れ始めていました。SNSアカウントのスタイリング(※クライアント企業のためにどんなアカウントを作り、どのように見せていくかディレクションすること)ができる人材を探しているという募集要項を偶然目にして、「これは私の仕事だ!」と、ピンときたんですよね。

普段から、自分のインスタを投稿していると、写真がとても綺麗だと言われたり、商品を置いた画像のコーディネートのセンスがいいと褒められることが非常に多かったんです。だからこそ、募集要項にあった「SNSアカウントのスタイリング」は、まさに自分に向いている気がして。

自分のインスタだけでは単なる趣味で終わってしまいます。だけどそれを仕事にできるなら、絶対にやってみたい、と思いました。