0か100かではなく、色々なつまみ食いをして長い人生を豊かに


この時点で尻込みしてしまう人も多いと思うのですが、案外やれてしまうものなのでしょうか…? とKさんに切り込むと「う~ん、やっぱり気軽に人にお薦め出来ることではないです(笑)。時間の融通は正直大変ですが、でもそれって仕事だけじゃないですよね。勉強や習い事のために時間をやりくりしたことのある人だったら出来るのではないでしょうか?」と。

おお、なるほど~! 副業ってやはり時間をつくることが大変なイメージですが、仕事ではあるものの自己研鑽のためのものであると考えると気持ちを切り替えて取り組めそうですね。

 

「副業って“プチ転職体験”だと思っています。本業の転職だと合わなかった時のリスクが大きいじゃないですか。でも副業だったら自分の興味のある仕事に本業ほど気負わずにトライ出来るんです。つまみ食いみたいな感じで美味しいところ、自分に足りないところを探していけるのが最大の魅力ではないでしょうか?」とKさん。おお~! すごい説得力!! なかなか若い時とは異なり転職自体のハードルがどんどん上がる中で、副業というかたちで第二の職場を持つということはとても賢い選択ですよね。

 

また同じ人事の仕事と言えども、組織が変われば様々な違いや発見があり副業先で得た学びを本業に生かすことも多いのだそうです。

何より副業を持つということが今後一層スタンダードになっていくと考えた時に、まずは人事部員として率先して自分が副業を持つという経験をすることが大切なのではないかとも感じられているのだそう。なんと心強い……。でも本当にそうですね。ご自身が体験されていないと副業を持つことで本業にどういった影響が出るのか、なかなかイメージ出来ないですものね。

今後の展望について伺うと「まずは副業のかたちで人事に限らず様々な経験を積みたいです。そして50歳までに長野県とつながること、自分が役に立てそうなことを明確にすることを目標に取り組んでいきます」とのことでした。

Kさん、年度末の繁忙期にお時間をいただいたのですが、とっても生き生きとしたお顔をされていました。着実にステップアップして、夢を実現されるのだろうなと思います。また5年後にお話を伺いたいものです。

将来の夢ってなんとなく30代までにある程度かたちにしないと……というイメージがありましたが、人生100年時代と考えるともっともっと先にゴールを設定していいんですよね。0か100かではなく、色々なつまみ食いをして長い人生を豊かにしていく。そのために副業というサードプレイスを持つこと、これからもっともっと一般的な選択肢になっていきそうな予感です。


(次回はCMでもおなじみ、あの副業マッチングサービスを調査します!)

構成/露木桃子
 

前回記事「「リモートで地方副業」町おこしを頑張る採用側は、どんな人材を求めている?」>>

 
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