始動から1周年を迎えた株式会社TOKIO。紅白歌合戦24回連続出場という記録を持つバンドから株式会社へ――その驚きの、だけどなんとも彼ららしい選択は、今また新たな地平を切り開こうとしています。

TOKIOは今、何を仕掛けようとしているのか。株式会社TOKIO副社長の国分太一さんに聞きました。

TOKIO・国分太一さんと考えるセカンドキャリア論「バラバラの点と点も、いつかつながって線になる」>>

 


2年目の株式会社TOKIOが送り出す、“みんなでつくる”新事業


株式会社TOKIOの新事業が発表されました。名前は『TOKIO-BA』。彼らにとって縁の深い福島県で、今までにないカルチャー・レクリエーション空間を創出します。

「テーマは、“僕らは地球の1ピースを手に入れた”。福島県西白河郡西郷村にある土地を使って、みんなで何ができるか考えていきましょうというプロジェクトです」

使用用途は、明確に定めていません。「その土地の魅力を最大限に活かせること」であれば、可能性は無限にあります。

「たとえばフィールドアスレチックのような遊び場をつくってもいいし、バーベキューのようにみんなで食べる場をつくってもいい。キャンプのように泊まる場になるのも面白いと思う。僕らが先頭に立って、こういうものをつくりたいですと動かしていくのではなく、このプロジェクトを進めていくのはみんなの意見。みんなでアイデアを出し合って、それが形になっていくフィールドをつくれたらと思っています」

まるで空き地を見つけた子どもみたいに、自由にそこで夢を膨らませ、楽しみを開発していく。ルールは、「周りを巻き込み、みんなでつくること」。株式会社TOKIOの理念である“Do it ourselves(みんなでつくろう)”がここでも息づいています。

 

「そのためにもオフラインはもちろん、オンラインでもみんなとつながっていきます。『TOKIO-BA』というオンラインコミュニティをつくって、そこで参加者たちが意見を出し合っていく。たとえば子どもたちのためのイベントなら、専門家の先生を呼んで昆虫採集をやってみるのもいいし、落ちてる木を使ってアート作品をつくってみてもいい。DASH村みたいに土を掘って畑を耕してみるのもいいと思うんです。ここで何ができるかは、みなさん次第。そして、ゼロから何かが生まれていく過程もオンラインコミュニティの参加者全員に共有していく。何もないところに道ができて、建物が建つ。それを毎日みんなで見て楽しもう、というのが『TOKIO-BA』のコンセプトです」

株式会社TOKIOの企業理念は“汗をかいて 手を働かせて 思いを重ねて”。大人気番組『ザ!鉄腕!DASH!!』を通じて、自然にふれ、自ら農業や大工仕事をやってきたTOKIOらしいポリシーです。

「この『TOKIO-BA』もまさに“汗をかいて 手を働かせて 思いを重ねて”という理念通りのプロジェクト。でもこれは僕たち3人だけのものじゃない。企業の協力も必要だし、何より参加してくれる人たちがいないと始まらない。ロゴは僕がデザインしたんですけど、この円は地球という意味と、人の輪という意味の両方がこめられています。1人でも多くの人にこの輪に入ってもらって、一緒に手をつないで進めていければ」