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人が集まる&食事する「リビング」におすすめの香りは?【ルームフレグランス】

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おうち時間が長くなった今、部屋の中を整えたり見直す人が増えています。そのなかでも需要が高まっているのが香り。「空間に香りを漂わせることで居心地がよくなり、五感も満たされます」とフレグランスアドバイザーのMAHOさん。6回に渡り、ルームフレグランスの選び方をご指南いただきます。1回目はリビングの香りです。

 


人が集まる場所だから、だれもが心地よいと感じるシトラスフルーツの香りを


「リビングは家族が集まって長い時間を過ごしたり、時にはお客様もいらっしゃるパブリックな空間。またダイニングとつながっていたり兼ねていることも多いですよね。みんなが元気で明るいイメージをもち、かつ食事のシーンにも合うような香りが理想です」とMAHOさん。いちばんのおすすめはフルーツ、特に柑橘系の香りだそう。
「柑橘は年代を問わず、嫌いな人がいない香りです。ホテルなどでも部屋に置いてあるようにウェルカムな雰囲気で、安心感があり親しみも感じられます。人々が行きかって明るいコミュニケーションをとるためのリビングにはぴったり」。
リードタイプのディフューザーのほか、燃やして香りを楽しむインセンスと呼ばれるお香もおすすめ。「キッチンやダイニングにこもりがちな料理や食べ物のにおいを消して、空間の空気をリセットするのにとても有効です」
おすすめの3アイテムをピックアップしていただきました。


部屋の空気を一掃する、国産レモンの香り

SENN INCENSE LOG ¥5500(香立て付き)

「お香っぽいバルサミックな香りが多いインセンスのなかでもめずらしく、瀬戸内のレモンが際立つお香です。香りに慣れていない人でも心地よく感じられるでしょう」。コスメブランドのSENNと尾道にある複合施設LOGのコラボレーションによって生まれた香りで、LOGのスタッフが規格外のレモンをひとつひとつ手作業で剥いた皮から抽出した精油が使用されています。そのほのかなレモンの香りをハチミツやフランキンセンスが引き立て、なんともいえない心地よさ。火をともすことによる消臭効果もあるので部屋の匂いがこもったきにぜひ。「SENNはインセンスを炊いてメディテーションをするアクティビティをネットで展開しています。リラクセーションにもおすすめです」


夏のサントロペを思わせる、すっきりとした香り

「バオバブコレクションをもっと気軽に楽しんもらうためにこの春誕生した、マイトラベルシリーズで価格も手ごろなのが魅力です。この香りは8月のサントロペの風景をイメージしていて、ミント、ブラックカラント、ローズマリーが香ります」。まるでセーラーストライプの屋根に囲まれたサントロペのマリーナで過ごす、夏のひとときを思わせるほど爽やかな印象。鮮やかなマルチカラーにゴールドのアクセントが効いたボトルデザインはリビングのアクセントにもぴったりです。


ほんのり刺激的なバジル、ライム、マンダリン

ライフスタイルのすべてを香りで満たすことをコンセプトとしたジョー マローン ロンドン。ホームコレクションも心を惹きつける数々の香りが揃っているなか、MAHOさんがリビングにぜひと薦めてくれたのが、こちらの「ライム バジル & マンダリン」。「ジョーマローンのシグネチャフレグランスなのでご存じの方も多いと思います。ピリッと刺激的なバジルと豊潤なホワイトタイム、そしてオレンジは飽きのこない定番の香りです」。イメージはカリブ海の風に乗って漂うライム。モダンでクラシック、シンプルでスタイリッシュなデザインも魅力的。

みなさんはどの香りが気になりましたか? ぜひ柑橘系の香りでリビングをより明るい雰囲気の空間に仕上げてください。
 

MAHOさんフレグランスアドバイザー。フレグランスメーカーなどを経て独立。クロスブランドで500種類以上のフレグランスと、天然・合成香料が揃う「プライベート トワレ」にてカウンセリングを実施する。サロンワークのほか、セミナーやイベント、製品開発など、多岐に渡って活躍中。日本フレグランス協会常任講師。

撮影/小林久井
構成・文/村田由美子