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健やかな眠りのための「寝室」におすすめの香りは?【ルームフレグランス】

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おうち時間が長くなった今、部屋の中を整えたり見直す人が増えています。そのなかでも需要が高まっているのが香り。「空間に香りを漂わせることで居心地がよくなり、五感も満たされます」とフレグランスアドバイザーのMAHOさん。6回に渡り、ルームフレグランスの選び方をご指南いただきます。2回目は寝室の香りです。

 


ラベンダー、ファブリックアコード…香りの力で“眠りスイッチ”ON


「リモートワークが主流の今、以前と比べて活動量が減り、頭ばかり使っているせいか、睡眠の満足度が低くなっていると聞きます。寝室こそ、香りの力に頼ってください」とMAHOさん。
嗅覚は五感のなかでも最も原始的な感覚器とされ、感情や直感に関わる大脳辺縁系にダイレクトに届きます。実際に睡眠に悩んでいたMAHOさんのお客様のなかにも、寝室にルームフレグランスを置いたことでくつろぎを感じられ、睡眠の質が改善された方がいらしたそうです。
「以前、睡眠の先生に伺ったのですが、『さぁ、眠るぞ』といった、ひとつの儀式を行うとよいそうです。身支度のときに香りのミストを振りかける、ディフューザーの香りで深呼吸するなど、眠る前のルーティンを作って、入眠のスイッチを入れてみるのはいかがでしょうか」
おすすめは落ちつきがあり静かなノートであること。
「寝室は安らいで休息をとるための場所なので、主張の強い香りは向いていません。眠りを誘うといわれているラベンダーや、安心感を覚えるファブリックアコード、またはハーバルやウッディのやさしいブレンドがよいでしょう」
おすすめの3点をピックアップいただきました。

入眠の儀式にぴったりなラベンダーのピローミスト

世界各地の美の伝承をコンセプトにしたザボディショップの「スパオブザワールド」シリーズのリネン用スプレー。「おだやかでやさしく、上質なラベンダーのスプレーです。お休み前に枕や寝具などにスプレーすることで、落ち着いたラベンダーの香りに包まれながら眠りにつくことができます」。シックで落ち着いたデザインはベッドルームのインテリアのアクセントにもぴったり。旅先や出張先にも気軽に持っていけるサイズも魅力的です。

大地の息吹に癒されるナチュラルウッディ

呼吸を深くするといわれるフランキンセンス、アトラスシダー、サイプレス、ベルガモット、ラベンダーをブレンドしたリードタイプのディフューザー。「1989年に日本で制定された、みどりの日にちなんだ香りです。樹木の温もりとラベンダーの穏やかな香りが溶け合い、大地の息吹に満たされるイメージ」。希望を届ける香りとして昨年デビューした「サウザンド カラーズ」。商品代金の5%が、“みらいこども財団”か“ブルードットグリーン”、“ReBit”のいずれかに寄付されます。

清潔でやさしい、白いコットンの香り

バイレード コットンポプリン ルームスプレー 250㎖ ¥14190

2006年スウェーデンのストックホルムで誕生したフレグランスブランド。「コットンのシャツやピローケースなど、白いコットンの持つ清潔感あふれる香りに、カモミールやウッディがブレンドされた優しく、幸福感のあるノートです。スプレータイプは、キャンドルやリードディフューザーとは違い、香らせたいときのみ使用でき、香りの量も調整できます。空間だけでなく、リネン用として枕や寝具にもおすすめです」

日本女性は世界で一番、睡眠時間が短いといわれています。ミドルエイジは特に仕事や子供の世話、家事、親の介護など、最も忙しい年代。限られた睡眠時間を充実させるためにも、香りのパワーをぜひ取り入れてください。

MAHOさんフレグランスアドバイザー。フレグランスメーカーなどを経て独立。クロスブランドで500種類以上のフレグランスと、天然・合成香料が揃う「プライベート トワレ」にてカウンセリングを実施する。サロンワークのほか、セミナーやイベント、製品開発など、多岐に渡って活躍中。日本フレグランス協会常任講師。

撮影/小林久井
構成・文/村田由美子

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