「判断基準」の2パターン、「外的基準型」と「内的基準型」とは?

 

具体的にどのように、使う言葉によって人をタイプ分けできるのか。先ほどの質問をもう一度見てみましょう。

「自分がいい仕事ができたかどうかは、どのようにして分かりますか?」

この質問への回答で分かるのは、その人の行動を決める「判断基準」です。質問への回答で使う言葉から、人を2パターンに分類できます。

「○○さんが褒めてくれたから」「顧客に評価されたから」「いいフィードバックをもらえたから」……。このように回答をする人がいます。判断基準が「外的基準型」で、自分の行動を決めるときに、他の人の意見や評価、反応などを重視する人です。「○○さんのおかげで」などの言葉を使うことも多いです。

一方、「それは自分で分かる」といった回答をする人もいます。自分の中に仕事の出来を判断する明確な基準がある人で、判断基準は「内的基準型」。好みや信念に合っているかどうかを外部のフィードバックよりも重視する人です。「僕が、私が」といった言葉遣いが多くなります。

①LABプロファイル「判断基準」の2パターン
●「外的基準型」=他人の意見や評価を重視する人
●「内的基準型」=自分の好みや信念を重視する人
 

大谷翔平選手と新庄剛志新監督に見る、その特徴

外的基準型と内的基準型について、最近「すごく典型的」だと感じる例がありました。米メジャーリーグ・ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手と、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの新庄剛志新監督です。

大谷選手のヒーローインタビューでは、「自分の評価は自分でしないと決めているので。高く評価してもらえるなら光栄なこと」「○○さんが言うんだから」といったコメントが多く、自分自身のことを語る言葉は少ない印象でした。典型的な外的基準型だと思いました。

一方、新庄新監督の記者会見では、「自分が一番驚いている」「僕でいいのかと思う半面、僕しかいないと思った」「僕が日本ハムを、プロ野球を変える」など、とことん自分自身について話していました。この上ないくらい典型的な内的基準型だと考えていいでしょう。