必要なものもトレンドもめまぐるしく変わっていく今、自分へのご褒美を買うとしたら……。「10万円台」という枠の中で、価格以上の価値があり、今の自分とのバランスが取れたアイテムをスタイリスト大草直子さんとともに考えていきます。

 

関連記事
【ロレックス】名品ウォッチのおしゃれな手元コーディネート5選>>


シンプルでエレガント。時計の役割を全うするヴィンテージのロレックスが新鮮

 
ブラウンのリネンシャツに映えるグリーンのベルト。時計〈1960’S,SS〉¥176000/ロレックス(ケアーズ 東京ミッドタウン店) シャツ¥44000/マディソンブルー 

自分と同じだけ時を刻んできた1972年のロレックス。今いちばん欲しいものかもしれません。

ここ数年よくつけているアップルウォッチとは対極にある60~70年代のロレックス。コーディネートにスピード感をプラスし、さまざまな機能がある(私はあまり使っていませんが)アップルウォッチに対して、ヴィンテージのロレックスは寡黙で、シンプルで、あくまでも時計。ただただその役割を静かに全うしています。この時計が販売された当時の女性たちは時計を手首の内側につけ、さりげなくそっと時間を確認していました。小さくシンプルで時計からは、エレガントな仕草やその時代を彷彿させ、今となってはとても新鮮に感じます。

多くの時計がラグジュアリーになり、ジュエリーのような存在になりつつある中(それはそれで素敵ですが)、地に足がついたヴィンテージのロレックスが今また自分のスタイルにしっくり来る気がしています。

(右から)大草さん着用モデル。深いグリーンのベルトがアクセントに。時計〈1960’S,SS〉¥176000、長く愛用できるくせのないベーシックなフォルムが魅力。時計〈1960’S,SS〉¥165000、ケース、針などすべてが直線で表現された、潔くシャープなデザイン。時計〈1970’S,SS〉¥176000/ロレックス(ケアーズ 東京ミッドタウン店)


時計らしい佇まいのヴィンテージロレックスは、シンプルで視認性が高い。もともと時計ブランドの時計が好きな私にとっては、実はそんな点も惹かれる理由のひとつです。ヴィンテージの時計は一期一会。同い年のヴィンテージロレックスにいつか出会えますように。


お問い合わせ先/
ケアーズ 東京ミッドタウン店 tel. 03-6447-2286
マディソンブルー tel. 03-6434-9133


スタイリング・出演/大草直子
撮影/最上裕美子
ヘア&メイク/chiSa(SPEC)
構成・文/幸山梨奈 朏亜希子(編集部)