温かな言葉に癒やされると話題の産婦人科医、高尾美穂先生の新刊『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(講談社)が、5月27日に発売になりました。新刊から、女性の体や心の悩みに安心と解決法を与えてくれるお話をひとつご紹介します。

 


「それは無理でしょ」の代わりに、
 「できたら天才だね」と言ってみる

 

私たちの思考回路や思いは、今までの自分の経験からくる感情の積み重ねや潜在意識などによって作り出されます。
ですから、同じ出来事を経験しても、ある人はとてもポジティブにとらえられるのに対して、ある人はとても悲観的にとらえるなど、人によって感じ方がとても違います。

たとえば、電車が止まってしまったときに、その時間を使ってもっと英語の勉強ができると思う人もいれば、仕事に遅れて怒られるからとイライラする人もいるように、感じ方の違いは、今までの経験による感情の積み重ねから生まれると思います。

このような自然に湧き上がってくる思いを、できるだけ前向きなものにするために自分でできる最もシンプルな方法があります。
それは、積極的な言葉を選ぶ癖をつけることです。
 

気持ちの持ち方は、自分の言葉選びでどうにでもなる


たとえば、「あ〜、疲れた〜」という言葉は、「あ〜よく頑張ったな」と言い換えられるように、積極的な言葉を選ぶだけで、起こった出来事を前向きな方向に自分でもっていくことができます。

「面倒くさいな〜」は、「いっちょ頑張るか」と言い換えられますし、「退屈だな〜」なら、「自分にはいっぱい時間がある」と言い換えられます。
気持ちの持ち方は自分の言葉選びでどうにでもなるのです。  

 

私自身はよく、「いや〜それは無理でしょ」という言葉の代わりに、「いや〜できたら天才だね」という言葉を使います。

できるかできないかわからないけれど、できたらすごく嬉しいよねというイメージで、前向きな気持ちになりますよね。  
こんなふうに、自分の思考を停止させてしまう言葉はなるべく選ばないことです。 

 
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