上手な収納は「しまう手間を省くこと」


モノを捨てて一度はきっちり収納できたはずなのに、すぐに散らかるリバウンドを経験している方も多いと思います。リバウンドの原因は、ズバリ「使ったモノを元に戻す作業ができていないから」。家事の動線を考えて収納するという考え方もありますが、「出す手間」を省くことを考えるあまり「しまう手間」がかかってしまっているのかもしれません。こんまり®︎メソッドで提唱するのは「出す手間よりしまう手間を省いた収納」です。

 

こんまりさんが以前片づけをお手伝いした方の旦那さんは、「手の届くところに使うモノが置かれていないとダメ」というタイプでした。そのため、家中に旦那さんのモノが散乱し、なかなか家の中が片づきません。ところが旦那さんのモノを1つのクローゼットにすべてまとめてみたところ、「片づける先が1箇所だから、何も考えずに片づけられる」と旦那さんは常にクローゼットに入れるようになりました。

 

このことからも、しまう手間を省いた収納がいかにリバウンドを防げるかがわかりますよね? また、使用頻度を考慮して収納を考える方もいると思いますが、これは「考えずとも使うモノが自然と手前に来るから大丈夫」とこんまりさんは言います。

リバウンドしがちの方は、これを機に家事の行動動線や使用頻度を一切考えない「しまう手間を省いたシンプルな収納」に変えてみませんか?
 

構成・文/井手 朋子

 

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前回記事「​【こんまり®流・片づけ術】「片づけに挫折しそう…」になったら試したい3つの方法とは?」はこちら>>

 


近藤 麻理恵さん

 片づけコンサルタント。5歳から『ESSE』などの主婦雑誌を愛読。中学生のときに本格的に片づけの研究を始め、大学在学中の19歳の時、コンサルティング業務を開始、独自の片づけ法「こんまり®メソッド」を編み出す。2010年に出版した初めての著書『人生がときめく片づけの魔法』が世界40カ国以上で翻訳出版され、シリーズ累計1300万部を超える世界的大ベストセラーに。「KONDO」という言葉がアメリカでは「片づける」という意味として使われるようになるなど、社会現象となる。2015年、米『TIME』誌で「世界でもっとも影響力のある100人」に選出され、活躍の場を海外に広げている。2019年よりNetflixにてスタートした冠番組『KonMari—人生がときめく片づけの魔法—』が190カ国で放映されている。 現在は、こんまり®メソッドを使った片づけレッスンを提供する「こんまり®流片づけコンサルタント」を育成し、日本を含め世界60カ国以上で約850名が活躍中。

 
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