対照的なヘアスタイルの2人がわかりあっていく、たくましさ。


病院で赤ちゃんを取り違えられ、6歳になるまで血縁のない子を育てていた役どころを演じたのが、『そして父になる』の尾野真千子さんと、真木よう子さん。

お受験もする裕福な家庭の母・尾野さんは、品のいいハーフアップ。控えめな母親役ですが、子どもを交換すると言った夫役の福山雅治さんには、はっきりと意見をする場面も。
子どものことであれば、おとなしいだけではなく強くなれる母の顔が際立っていました。

対する真木よう子さんは、3人の子どもを育てる肝っ玉母さんキャラ。髪はちょび結びしたりおろしたりするショートヘア。髪色が明るくて、ヤンキー感漂う髪型、真木さん似合ってましたよね。

 

『ベイビー・ブローカー』のイ・ジウンさんとペ・ドゥナさん。
『そして父になる』の尾野真千子さんと、真木よう子さん。

どちらの作品も、対照的なヘアスタイルの2人が登場するのだけれど、子どもを介して徐々に「わかりあっていく」感じが、女のたくましさであり、フレキシブルさだなあと思うのです。
子どもを間にはさむと、綺麗事だけでは生きられない、潔癖ではいられない。ある種、「あきらめながら生きていく」感じ。そういう瞬間に、私は女を感じるなーと思う。

と、髪の話しかしなかったけれど、映画、すごくよかったです。
皆さまにおかれましては、『ベイビー・ブローカー』からの、是枝作品行脚、いかがでしょうか。
少しだけ髪型も気にして観てくださいね。

現場からは以上です。

イラスト/白ふくろう舎
 


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