一歩一歩、大地を踏みしめて歩こう

 

折れない骨づくりに絶大な効果を発揮するのが適度な運動習慣です。新たに運動を始めなくても、ふだんの歩き方を少し工夫すれば、それが効果的な「運動」に変わります。骨に良い影響を与える歩き方は、骨以外のさまざまな不調も改善し、見た目も若々しくさせます。これはどの世代にも有効な骨強度マネジメントといえます。

もっとがんばりたいという人は、歩く以外の運動にもチャレンジしてみましょう。走る、ジャンプするなどの動作を含む「運動強度の高い陸上スポーツ」が折れない骨づくりに貢献します。なお、水泳は呼吸器系、循環器系の機能を向上させる全身運動ですが、骨に対する効果はあまり期待できません。

 

骨密度を上げるポイントは「骨加重」


骨は一定の加重がかかると、その力に耐えられるように骨をつくる細胞が働き始めるという性質を持っています。ふだんの歩き方を、「かかとで体重をしっかり受け止める歩き方」に変えると、骨の形成につながります。

骨に加重がかかるスポーツといえば、バレーボール、バスケットボール、バレエ、ダンス、なわとび、ジョギングなどですが、ふだんそのようなスポーツと縁がない人は、急に始めると腰や膝を痛める原因になります。これまで運動習慣のなかった人は、まずは効果的な歩き方から始めるのがよいでしょう。

<実践! 折れない骨をつくる歩き方>
①背筋を伸ばして姿勢よく立ちます。
②後ろの足を親指で蹴りだします(足の指で地面をつかむイメージ)。前の足はかかとから踏み込んで着地します。

 

③腕は前後に軽く振り、頭の真ん中から糸で上に引っ張られているように上半身を伸ばした姿勢を維持して進んでいきます。