オミクロン株対応ワクチンはいつから?【医師の解説】


オミクロン株対応ワクチンですが、日本国内では、10月中旬以降に接種が開始されるとのアナウンスが入っています。現時点で3回目接種までを終えた方は、おそらく10月中旬以降に、4回目接種で、このオミクロン株対応ワクチンを用いることになると思います。

このオミクロン株対応ワクチンは、現在流行しているBA.5ではなく、BA.1に対応したものが使われます。というのも、BA.1流行時にこのワクチンの開発が始まり、そして試験が終了したからです。「BA.1対応ワクチンであれば、意味がないのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、以前にオリジナルのウイルスをもとに作ったワクチンと比較して、このBA.1に対応したワクチンを打った方が、BA.1に対する抗体のみならず、BA.5に対する抗体のでき方も良いので、まずはこれを使おう、という動きになっています。

「いつから、どんな方が接種対象になるのか」の詳しい情報は、今後発表されていくと思いますので、続報を待ちましょう。

 

過去にコロナに感染しても、ワクチンの接種は必要?


「すでにコロナに感染していたとしても、ワクチン接種をする必要があるの?」という質問をいただくことがあります。ワクチンは感染後に受けても様々なメリットがあります。たとえば、感染後のワクチン接種によって、より免疫のトレーニングがうまくいき、その後の再感染のリスクを減らす、などのメリットですね。ですので、過去に感染をしたか、していないかに関わらず、同じ必要回数のワクチン接種が推奨されている状況です。

また、BA.2.75というオミクロン変異株について、不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。ケンタウロスなどと呼ばれているこの変異株は、人間の免疫を回避する力が、BA.5と同じくらい、感染伝播する力はBA.5よりも少し高いのではないか、と言われています。ただ、同じオミクロン変異株ですので、同じようにオミクロン株対応ワクチンを使用して対応していくことになると思います。