“ドリポニ”が目指す「全ての人へ、平等に」に共鳴して

ドラマ『ユニコーンに乗って』より/撮影:加藤春日 
©TBS スパークル/TBS

ドラマで佐奈たちは、衝突しながらも話し合いを続け、アプリに課金制は導入しないという決定を下します。では収益面はどうしたのでしょうか。その問題を、広告を工夫することで解決しました。アプリ内のアバターに企業の新製品を着用させたりすることで、広告が違和感なく世界観に馴染むようにしたのです。

 

広告を出稿する企業側は「ユーザーがどのデザインを好むか」というデータを得られるため、商品マーケティングにも応用できます。ドリームポニーは広告収入を得られ、企業側にもメリットを提供するというWinWinの関係を築くことで、ユーザーが課金しなくても収益を上げられる仕組みを作ることに成功しました。「アイデアで問題を解決」という、まさにスタートアップ企業らしいやり方です。

さらに、アプリを引っ提げてビジコンに出場することになった時、試作の段階で最新のスマホでなければ正常に動かない、というアプリの課題を発見。その時は丹精込めて作り上げたアプリのクオリティを、あえて下げることを決断しました。「誰もとりこぼさない」という強い意思をビジコンでアピールしたのです。

ドラマ『ユニコーンに乗って』より/撮影:加藤春日 
©TBS スパークル/TBS

決勝の相手は高度な技術で圧倒してきましたが、佐奈たちの全ユーザーに教育を届けるという理念がビジネス的にも素晴らしいと評価され、優勝したのでした。確かに、スマホなどの端末も最新のモデルを買うことができない人は少なくないでしょう。あくまで「全ての人へ、平等に」を突き通した佐奈の姿勢に思わず胸を打たれました。