エリザベス女王64歳:王室存続、最大の危機!

1990年8月4日、クイーンマザーの90歳のお誕生日を祝し、クラレンスハウスにて。写真:Richard Gillard/Camera Press/アフロ

エリザベス女王にとって80〜90年代といえば、混乱の時代と言えるでしょう。
ダイアナ元妃が新たに王室メンバーとして加わり、英国内のみならず世界中で、ダイアナフィーバー。圧倒的人気と注目が集まりました。しかしその一方で高位メンバーへの注目度は低くなり、しかも水面下で息子夫婦の結婚生活は破綻……。そして、ダイアナ元妃の衝撃の事故です。

王室から離れた元妃に対し、半旗を掲げず、孫のケアを優先と、伝統に従った女王の判断が、かつてないほど国民からの大きな批判をうけ、あわや王室存続の危機すら……。

しかし時代と状況を読み、悩みつつも女王が対応を変えられたことで、国民は落ち着き、無事に危機回避へ。それ以降、国民と近い王室、開かれた王室として、SNSなどを含め、フレキシブルに時代に即したものを取り入れながら、親しみやすい王室へと大きく変化しました。

 

エリザベス女王81歳:王室史上最長、73年の結婚生活

2007年11月18日、フィリップ殿下の叔父様の邸宅であった、ハンプシャー州のブロードランズを再訪。写真:REX/アフロ

今年、英国王室史上最長の在位70年を迎えられたことは、知られていますが、実は結婚生活でも、王室史上、君主としては最長の73年という記録的結婚生活だったエリザベス女王とフィリップ殿下。初恋のお相手と、公私ともにご一緒でありながら、この長き期間続くなんて、感動以外の何物でもありません。
これは2007年の、ダイアモンド婚の年に撮影された公式記念画像ですが、60年前に結婚初夜を過ごされた思い出の場所を再訪し、撮影されたものです。60年後にご一緒に訪れるだけでも素敵ですが、何よりお二人が見つめあっていらっしゃる、この優しい眼差しが、結婚生活の全てを物語っています。
 

エリザベス女王90歳:ユーモア好きで&常にナチュラルな表情

2012年9月1日、スコットランドの伝統、ハイランドゲームをご覧に。写真:ロイター/アフロ

記憶に新しい、今年6月に行われたプラチナ・ジュビリー イベントの中で、エリザベス女王がクマのパディントンと共演された動画。女王のお茶目ぶりに、世界中が魅了されましたが、女王や英国人にとってユーモアのセンスはマストです。
2012年のロンドンオリンピックでの、ジェームズ・ボンドとの共演も然りですが、常にジョークと笑いがそばにあった女王。

この画像は、スコットランドで開催される伝統のハイランドゲームを観戦中のお姿で、身ぶり手振りつきで思いっきり笑っていらっしゃる女王。他にも、大好きな馬のレース、アスコットやウィンザー・ホースショーなどでも、表情豊かな女王が見られました。

威厳がありつつ、実はとっても自然体。気さくにお話をされ、笑い驚き、涙される、そんな人間らしい女王だからこそ、(不躾ですが)人々は愛さずにはいられないのです。