将来、好きなときに産むために、卵子凍結って選択肢はあり?

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パートナーがいなくても、将来子どもが産みたくなったときに備える方法として、「卵子凍結」が話題になりました。これは、卵子を凍結保存しておき、妊娠したくなったときに解凍し、精子と人工授精させたのち子宮内に戻すものです。

 

年齢とともに卵子が老化し、質が低下していくので、若いうちに質のいい卵子をプールしておくことは、30代以降の出産が珍しくなくなった現在、産みたいときに産める希望を叶える、ひとつの保険と言えるかもしれません。

しかし、卵子凍結の費用は高額です。クリニックによって異なりますが、採卵で25万円、冷凍保存しておく年間の管理費が15万円ほどです。

もともと卵子凍結は、病気などで卵巣を失ってしまった人の妊娠・出産を叶えるためのひとつの措置。一般の人が出産を含めたライフプランのひとつとして選択するのは、現実的ではありません。

仮に高額の費用を払って卵子凍結をしても、凍結していた1つの卵子で妊娠できる確率は低く、10%程度と言われています。受精卵を凍結しておく方法とは違い、卵子凍結による妊娠までの道のりは、気が遠くなるほど大変なもの。「卵子を凍結しておけば、パートナーが見つかったときに受精させれば子どもは産めるし、大丈夫」などということはないのです。

 

<point>
● 卵子凍結をしても、必ず妊娠・出産できるとは限らない
● 採卵、卵子の凍結保存は結構、高額。推奨年齢もある
● 卵子凍結の相談は40歳未満まで、としているクリニックも