お仕事帰りに同僚と。大切な家族や友人と。
心からおつかれさまと伝えたい日のレストランを厳選してご紹介します。
IZAKAYAでギャップを味わう。
日本酒も焼酎もやっこもポテサラもある。でも、居酒屋だと思って行くと、ひと味違う料理やインテリアに心摑まれること間違いなしの2軒です。
◆正真正銘、NYで賑わう居酒屋の姉妹店! 北出食堂(馬喰横山)
ブルックリンで人気の居酒屋「bozu」の姉妹店と聞けば、さもありなん。製薬会社の倉庫をリノベートしたインテリアは、思わずため息が出るかっこよさ。デザインしたのは、本店での腕を見込まれ、ここを任された北出茂雄さん。そして、そのセンスは料理にも。
坊主豆腐は、単なる豆腐のアボカドのせかと思いきや、2日間水切りして作る無添加充塡豆腐の食感が新鮮。で、自家製の柚子サルサと返し醤油というほかにない調味料がかかる。つなぎなしの短角牛100%ハンバーグには、その返し醤油がベースの発酵ソース!これがまた、旨い。軽く一杯の気楽さはそのままに、独自の手間暇をかけるのがココ流だ。
◆パリに赤ちょうちんがあったら、こんな感じ!? Lanterne(代々木上原)ランタン=ちょうちん。予約で満席が続くビストロ「メゾンサンカントサンク」の丸山智博さんが、「パリで居酒屋をやるなら、と妄想して」作ったのが、この店。ロングテーブルもスツールも、自らデザインした特注。天井からはドライフラワーが下がる。まさに、パリ好きの丸山さんらしいインテリア。が、メニューに目を落とせば、ホッピー、唐揚げ、ハムカツ……と、居酒屋の定番のオンパレードなのだ。ぐっと和んでハムカツをオーダーすれば、これまた予想に反して分厚いハムに薄衣。和食も洋食も経験した料理長が作るのは、ジャンクな居酒屋料理とは一線を画す味と仕立て。裏切られる楽しさ満載の店なのだ。
FRaU 2014年掲載『おつかれレストラン』より ©講談社
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