41歳の“悲劇のヒロイン”。感情移入せずにはいられない！
※当記事は、作品の内容に関わる記述を含みます。
キム・ヒソンが演じる主人公ヘスンは、41歳のシングルマザー。夫が愛人に溺れ、離婚を突きつけられた挙句、なんと夫は愛人に陥れられ自殺してしまう……という、超ドラマティックな展開で物語はスタートします。
そしてヘスンは愛人への復讐を果たすため、超富裕層たちが集う結婚相談所「レックス」に入会するのです。
順風満帆だと信じていた結婚生活が一転。6歳年下の美しい女性に夫を寝取られただけでなく、その夫に死なれてしまう主人公が憐れすぎて、冒頭から感情移入しないはずがありません。
ちなみにライターの私も、ヘスンと同じ41歳。私が本作品を同世代の皆さんにお勧めしたい理由の一つが、「アラフォー女性が悲劇のヒロイン」という設定の新鮮さにあります。
記事の最初に、40代以上の女優が主人公を務めるドラマが増えた、とお伝えしました。しかしそうは言ってもなぜかほとんどが、“自立したキャリアウーマン”や“ゴージャスな財閥妻”などが主人公のものばかり。ところが『再婚ゲーム』では、キム・ヒソンが“思わず守ってあげたくなるような悲劇のヒロイン役”を演じています。
主人公が不幸のどん底から這い上がり、最後は王子様が現れ、幸福を手に入れる……。まさに典型的なシンデレラストーリーで、韓国ドラマでも昔からよくある設定。
でもアラフォー女性が主人公のものは、実は今までにあまりなかった気がして、嬉しくなってしまいました。やっぱり何歳になっても、本音を言えば王子様には迎えに来て欲しいんです！
ちなみに、そんな“王子様”イ・ヒョンジュを演じるのは、遅咲きのイケメン俳優、イ・ヒョヌク。実際は37歳ですが、劇中では41歳の設定で、富も名誉も手に入れたバツイチ経営者を演じています。
イ・ヒョヌクがキム・ヒソンと並ぶ姿は、まさに理想の大人カップル！ 『再婚ゲーム』を観ていた20代の知人が「こんなアラフォーカップルに憧れる」と言っていたのを聞いて、なぜか何の関係もない私が、「でしょ！？」と鼻高々な気分になってしまいました（笑）。
韓ドラ史上トップクラスの悪女との闘いに、本気でスカッとした！
さらに『再婚ゲーム』を面白くしているのが、主人公ヘスンと悪役チン・ユヒの火花散る闘い。チン・ユヒは、ヘスンの夫の愛人であり、彼を利用して死に追い込んだ恐ろしい女性です。しかも超上流階級の男性との結婚を狙っており、結婚相談所「レックス」では、ヘスンとバチバチのライバル関係に……！
このチン・ユヒ、韓国ドラマ史上トップクラスに入るのではないかというほど憎たらしい悪女で、夫を奪っただけでは飽き足らず、次から次へとヘスンに罠を仕掛けていきます。
彼女は美しくセクシーな上に、ヘスンより6歳若く、弁護士としてのキャリアも順調。
結婚相談所「レックス」は、徹底した格付けを行う組織であるため、二人を比較すると、40代で子どももいるヘスンは圧倒的に不利な立場。それなのにヘスンは、怯むことなくチン・ユヒに堂々と闘いを挑む姿が、非常に勇ましいです。
おそらく多くの女性が、「ヘスン！ チン・ユヒに絶対負けないで！」と心の中で叫びながら、二人の戦いを見守っていたことでしょう。途中から形勢逆転していく様には、本気でスカッとしました。
『再婚ゲーム』がヒットした、意外な理由とは？
『再婚ゲーム』がヒットした理由として、全8話という短めのエピソード数で非常にドラマティックな展開をテンポ良く繰り広げるため、「一気に観られる！」と話題になったことも大きいです。
最近Netflixでは、話数が少なめの韓国ドラマが増えてきました。全6話から8話のドラマも多く、全20話以上も珍しくなかった昔の韓国ドラマと比べると、信じられないほど短いですよね。
しかしテレビの前にじっくりと腰を据えてドラマを観ていた時代とは違って、今は空いた時間にスマホなどでドラマを観るのが当たり前。長編ストーリーよりも、時間を拘束されずにサクサク観られるコンテンツの方が、今の時代はウケるのかも……？
『再婚ゲーム』ヒットの秘訣は、王道韓国ドラマにありがちなドロドロ復讐劇のテイストを、全8話でスピーディーに展開したこと。その二つの要素が合わさった化学反応で、圧倒的なテンポの良さや“スカッと”できる爽快さが生まれ、大ヒットに繋がったのかもしれません。
美しきアラフォー男女たちが繰り広げる、ドロドロ復讐劇！
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