年下の彼の海外赴任をきっかけに入籍


「元夫と出会ってから結婚するまでは約1年弱。私たちの関係は良好でした。明るくてムードメーカーな彼といるといつも笑顔になれたし、お互いの趣味を一緒に楽しんだり、友人に紹介しても違和感なく、旅行にもたくさん行って、不安や不満はありませんでした。年下っぽく、ストレートに愛情表現してくれるところも安心感があって……すごくラブラブでした」

その頃、外資系メーカーに勤める元ご主人が半年間の海外赴任をすることに。彼は早苗さんに“一緒に来て欲しい”と言ったそうです。

「でも彼の赴任先は海外とはいえ日本から数時間、ほとんど時差もない東南アジアの国だったので、当初彼は深い意味はなくそう言ったんです。私も当時はコロナの影響でほとんどリモートワークだったので、ワーケーション代わりに海外に長期滞在するのもいいなと考えていました」

けれど問題となったのがビザ。本来、数ヵ月の滞在であればビザは不要ですが、コロナ禍ではビザを取得しなければ早苗さんは渡航できなかったのです。

「そこで、もう付き合って1年になるし、私もいい歳だし、なら結婚したいと彼に伝えました。でも彼はまだ28歳になったばかりで、結婚は考えていなかったんです。彼はかなり悩んでいましたが、私も結婚願望は人並みにあるし、何度か話し合った末に結婚することになりました」

 

彼の赴任が迫る中、ビザ取得のためにも2人は早々に入籍。しかしこの時から、関係が徐々に変化します。 

 

「最初のきっかけは、私が昔デートしていた男性です。元夫と交際する少し前に、マッチングアプリで出会い数回食事をした男性がいました。恋愛に発展しなかったので、食事のみでそれ以上の関係はありませんが。その彼が何を思ったか、Facebookで元夫を見つけて突然メッセージ送りつけたんです」

そのメッセージは、まるで早苗さんが二股をしていたような内容。あまりにタイミングが悪く、早苗さんにとってはまるで事故のような出来事でしたが、新婚ホヤホヤだった元ご主人はショックと怒りでかなり動揺してしまいました。

早苗さんはその男性に自ら連絡を取り、何とか誤解を解き仲直りをしたつもりでしたが、この時を境に、ご主人の早苗さんへの当たりが強くなっていったのです。

「彼はもう少しで渡航、私はビザを待っているという不安定な状態でこんなことが起きたからだと思いますが……彼のひどい束縛が始まったんです」