「自分で考えて行動する子へと、子どもの成長を変えるポイントは、叱り方で半分以上が決まると言ってもいいでしょう」と伝えるのは、民間学童スクール「こどもクリエ塾」を運営する遠藤奈央子さん。自身の著書『「自分でできる子」に育つ 放課後時間の過ごし方 ほめる・叱る・見守る 親も育つ』での言葉です。

ですが、叱りすぎれば子どもの自律心を奪い、親の負担も高くなります。その匙加減は実に難しく、叱った後に「言い過ぎちゃったかな……」と罪悪感に苛まれることもしばしば。そこで今回は本書から、子どもへの𠮟る回数を減らし、かつ効果的な方法について、遠藤さんが運営するスクールでの事例も交えてご紹介します。

 

その行動は「叱る」べき? 子どもの行動を分類する


まずは、子どもの行動を3つに分けて対応してください。

①増やしたい行動……ほめる
②減らしたい行動……反応しない=待つ
③おうちルールを破る行動・問題行動、なくしたい行動……すぐに注意をする

例えば、私たちの民間学童では、③の行動は、危ないことと、他人に迷惑をかけること、の2つだけです。具体的には、机にのる、理科の実験最中に席を立つ、人をたたく、人の悪口を言う、人をからかう、先生が説明をしている時に大きな声でしゃべるなどです。

 

他人に迷惑をかけている時は、名前を呼びかけて「すぐにやめる」ように個別に注意を促し、従えない場合には授業から外れてもらうなどの措置をとります。