——絶え間なく映画やドラマに出演していると燃え尽きてしまうような気もするのですが、横浜さんを突き動かすモチベーションとは?

横浜:もちろん視聴率や興行収入も大事だと思いますが、俳優がそこを追い求めても気合いが空回ってしまうような気もするんです。僕としては、より良い芝居をして、より良い作品を生み出すことに集中するしかないと思っていて。その結果、それこそ初めて水墨画に出会った霜介が涙を流したように、僕の芝居を見てくれた人に、人生が変わるほどの感動を受け取ってもらえたら最高です。

 

——横浜さんも、これまで何かを見て震えるほど感動した経験はありますか?

横浜:今年、一番感動したのは格闘技の試合です。『THE MATCH 2022 IN TOKYO DOME』で、友人でもある那須川天心選手と武尊選手の対戦がありまして。2人はそれぞれの所属団体を代表するスター選手で、6〜7年前から対戦が熱望されていたのですが、ようやく実現したんですよ。日本中のファンからの期待を背負ってリングに立つ覚悟や闘志を目の当たりにして、こみ上げてくるものがありました。本当にかっこいいので、格闘技ファンならずともチェックして欲しいです(笑)。僕も2人に負けないくらいの感動を届けられる存在になりたいです。

 

 Information 
映画『線は、僕を描く』


公開日:2022年10月21日(金)
原作:砥上裕將『線は、僕を描く』(講談社文庫)
監督:小泉徳宏
脚本:片岡翔、小泉徳宏
企画・プロデューサー:北島直明
出演:横浜流星、清原果耶、細田佳央太、河合優実、矢島健一、夙川アトム、井上想良、富田靖子、江口洋介、三浦友和
配給:東宝

©砥上裕將/講談社 ©2022 映画「線は、僕を描く」製作委員会

 

水墨画の世界を題材にした砥上裕將の青春小説「線は、僕を描く」を実写映画か。大学生の青山霜介(横浜流星)はアルバイト先の絵画展設営現場で水墨画と運命的な出会いを果たす。白と黒のみで表現された水墨画は霜介の前に色鮮やかに広がり、家族を不慮の事故で失ったことで深い喪失感を抱えていた彼の世界は一変する。巨匠・篠田湖山に声を掛けられて水墨画を学ぶことになった霜介は、初めての世界に戸惑いながらも魅了されていく。篠田湖山の孫で霜介にライバル心を抱く篠田千瑛を清原果耶が演じる。



問い合わせ先/
ラッド ミュージシャン 原宿 tel. 03-3470-6760


撮影/榊原裕一
スタイリスト/伊藤省吾(sitor)
ヘアメイク/永瀬多壱
取材・文/浅原聡
構成/坂口彩