岐阜県在住、元専業主婦、2児を育てている関谷さん。家族を優先し、大手映画配給会社を退職してからは、ご主人の転勤先で仕事を探してゼロから試行錯誤してきました。有名な脚本家や映画監督とタッグを組む、フリーランスの宣伝パブリシスト、そして字幕翻訳者として活躍するに至った経緯を伺います。

一度仕事を離れた方、これから「リスキリング」したいと思った方にとって、ヒントが隠れているかもしれません。

撮影/福井湖太

1回目の夫の転勤のため、一家で茨城県に転居した関谷さん。2人の子どもを育てる専業主婦生活から一念発起、英会話教室と交渉し、英会話サークルを立ち上げます。微々たる利益もサークル活動の余興や準備に還元したため「時給ゼロ円」でしたが、営業や運営の勘を取り戻すことができたと言います。

「サークルは大好評で、20人ほどの大所帯に。転勤先で孤独を感じていたので、余計に嬉しかったですね。コツコツ続けていた英語の字幕翻訳の勉強も、通信コースを修了した学校から小さな仕事を回してもらったり、翻訳業のマッチングサイトで受注したり、少しずつですが経験を積んでいきました」

 

海外ニュースにテロップをつけたり、海外バラエティのセリフを字幕にしたり、当初は決して単価が高い仕事ではありませんでしたが、お金よりも「字幕翻訳者」としてクレジットが残ることを重視して引き受けたそう。乳幼児を育てながらの翻訳作業は大変でしたが、時間と場所の融通が利く仕事なので、転勤先でも、時間が自由にならない状況でも、続けることができました。

しかしそこでまたしても大きな試練が。ご主人が再び転勤になったのです。行先はまたしても馴染みのない岐阜県でした。

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岐阜県在住の専業主婦が、もう一度「好きを仕事にする」軌跡をご覧ください。
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