では具体的に、「自分はどうなりたいのか」(=理想、目標)、「何のために、そうなりたいのか」(=目的、理由)を考える利点について、100冊から紐解いていきましょう。

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1)「どうなりたいか」を考える
「どうなりたいか」とは、「目標」や「理想」のことです。「なりたい自分」「成功している自分」を強く、リアルに、具体的に思い描くほど、「自信が持てる」「やる気が続く」「理想に向かって行動する」ようになります。100冊の著者の多くが、「目標を達成した自分と、そのときの気持ちを強く想像するほど実現しやすくなる」と考えています。

「脳には、何かを強くイメージすると、その方向に向かって行動するという『観念運動現象』が働くのです。ですから、『なりたい自分の姿』を思い込めば思い込むほど、『具現化する可能性』が高くなるわけです」
――松原一樹『9割受かる勉強法』/ダイヤモンド社

 

2)「何のために」を考える
「何のために」とは、勉強をする「目的」と「理由」のことです。「緊急性のない努力」「目的、必要性のない努力」は続かず、三日坊主になる可能性が高くなります。したがって、勉強の意欲を失わないためには、「自分は◯◯◯のために勉強をやるんだ」「◯◯◯だから、これをインプットするんだ」と、勉強の目的、理由(◯◯◯の部分)をはっきりさせることが大切です。

「何のためにこの勉強をやっているのか」という意味づけができているか否かで、勉強の成果は変わります。経済評論家の勝間和代さんは、「今やっていることを将来のビジョンとつなげる」ことが勉強の「飽き対策」になると述べています。

「なぜそのことをやっているのか、将来にどのようなつながりがあるのかを理解し、忘れないようにすることです。(略)英語なら、文法を覚えることがゴールなのではなく、ネイティブに近い英語力を身につけて、情報収集・マーケティング・製品開発などに生かすのだという本来の自分の目標を見据えます」
――勝間和代『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』/ディスカヴァー・トゥエンティワン