【100冊を集めてわかった本当に大切なルール:その3】
スキマ時間を活用する

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スキマ時間とは、待ち時間や移動時間など、「予定と予定の間の短い時間」のことです。100冊中29冊が、「スキマ時間の活用」をすすめていました。ビジネスや家事・育児などで忙しい人が勉強時間を確保するには、なおさらスキマ時間の活用が不可欠です。まとまった時間を確保できない人でも、スキマ時間は必ずあります。「長い時間」ではなく、「多くの時間」をつくることを意識すると、忙しい人でも勉強時間を確保できます。

限られた時間をいかに有効に使うか。「塵も積もれば山となる」のとおり、小さな時間でも毎日勉強を続けていくことで、大きな結果につながります。「机に座ってやる」「まとまった時間にやる」だけが勉強ではありません。机に座らなくても、数分しかなくても、できることがあります。

「一回の勉強には最低でも一時間は必要だと思っていると、どんなことが起きるか? 一時間というまとまった時間が取れない忙しい日は、『今日は時間が取れないから勉強はまた明日』と、何も勉強しなくなってしまいます」
――宇都出雅巳『速読勉強術』/すばる舎

脳科学者の茂木健一郎さんは、「まとまった時間がないと集中できないというのは、『幻想』」と述べ、スキマ時間の活用について次のように提案しています。

「現代社会では、インターネットや携帯電話が普及しているため、普段の生活時間そのものが細切れになっています。(略)細切れでも勉強できるように、自分の脳を鍛えていったほうが、現代においては効果的だと思います」
――茂木健一郎『脳を活かす勉強法』/PHP 研究所

「ながら学習」を提案する識者もいます。「入浴時間」「ランチを食べる時間」「支度をする時間」「駅まで歩く時間」など、単純作業をしている時間を使えば、勉強時間をさらに増やすことができます。

「大多数の方は『勉強は机にかじりついてやるもの』とイメージし、そして、それをする時間がないと嘆いています。(略)ポイントは『日常を勉強時間に置き換える』です」
――棚田健大郎『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』/ダイヤモンド社