みなさんは普段、ゲームをしますか? 家庭用ゲームではファミコンにはじまり、今ではネットに接続して世界中の人たちと一緒にプレイできるオンラインゲームも数えきれないほど存在しています。そんな中でも特に人気なのが「フォートナイト」です。フォートナイトは、自分の分身であるデジタルのキャラクターを操作し、バーチャル空間で戦って最後の1人になることを目標とするオンラインゲーム。今回はそんなフォートナイトに息子とハマり、自身初となる著書『ゲーム反対派の僕が2年で4000時間もゲームをするようになった理由』を上梓した小籔千豊さんにインタビュー。ゲームと育児についてお聞きします。

 

小籔千豊(こやぶ・かずとよ)さん
吉本興業所属のお笑い芸人。1973年生まれ。吉本新喜劇の座長を15年以上にわたり務めただけでなく、俳優やバンド活動など多方面で活躍する。フォートナイトというオンラインゲームにハマり、「フォートナイ ト下手くそおじさん」としてゲームYouTuber活動も始めている。
【YouTubeチャンネル】フォートナイト下手くそおじさん

 

「ゲームは節度なくやってまうからダメ」への違和感


――『ゲーム反対派の僕が2年で4000時間もゲームをするようになった理由』ではフォートナイトに出合って変化した小籔家の育児について綴られていますが、もともと小籔家は「ゲーム禁止」の教育方針だったんですね。

小籔千豊さん(以下、小籔) 子どもが生まれる前から、嫁はんには「うちはゲーム禁止にしよう」って言ってました。僕は子どもの頃からゲームばっかやってて、「時間費やしただけで、何にもならへんかった」って大人になって思ったから。同じ失敗を子どもにさせたくない、だからうちにはゲームはいらないって言ってたんですね。

友達がニンテンドー3DSで遊んでいる輪の中に入れなかった娘さん。そんな我が子を不憫に思ったことから、小籔家の「ゲーム禁止令」が解除されることに。その後ほどなくしてWii Uも導入へ――。 ©レイザーラモンHG

――そこから一転、息子さんのすすめで始めた「フォートナイト」にご自身がどハマりされましたが、どんなことが変わりましたか。

小籔 ゲーム好きな人の側に立ってみると、確かにゲームだけ“アカン”って言われる意味がわからんなと考えるようになって。子どものスポーツが肯定されるのは体力作りもあるやろうけど、我が子が全国大会に出るようになったら誇らしいし、プロになれば大金掴めるかも、生活できるかもっていう筋道が見えるから、親としてもスポーツは否定しないわけですよね。でもこれって極端なことを言えば、「お金になるかならへんか」だけなんやないかと。

――今ではゲームも「eスポーツ」競技として人気で、超高額の賞金※になっていますね。
※参考:BBC「eスポーツ「フォートナイト」、米16歳が世界制覇し300万ドル獲得」より

小籔 「ゲームは節度なくやってまうからダメ」とよく言われますけど、海外で活躍するサッカー選手の久保建英さんなんかは、幼少期から学校の授業中以外はずーっとサッカーばっかりやってる。ゲームだって今や世界で活躍できるし、身を立てられるもののはずなのに、いまだに否定されることが多い。その理由に正当性はあるのか? じつは誤解や勘違いが多いんじゃないか? そんなことを思うようになりましたよね。