離乳食と同じように、ひと手間かけなければならないのが高齢者の食事。高齢になると食べる機能が低下するため、食材をやわらかくしたり、とろみを付けるなどして食べやすくする工夫が必要です。今回の相談者・美里さんは、そんな高齢の義父の食事について悩んでいました。話を聞いてみましょう。
食欲が低下してきた同居の義父
私は結婚と同時に夫の両親と二世帯住宅を建て、同居を始めました。同居歴はかれこれ20年以上になりますが、義理の両親は明るい人たちで、居心地の悪さなどは一切感じずここまで暮らしてこれました。キッチンも分かれているので普段の生活はバラバラで、むしろ子育てや家事をたまに手伝ってもらうなど、同居の恩恵を最大限受けてきたのです。
そんなこんなで20年以上やってきましたが、1年前に義母が急逝したのを機に生活が徐々に変わっていきました。義父は塞ぎ込みがちになり、心配した夫がせめて食事だけでも一緒に……ということで、私たち家族と食事を共にすることになったのです。
義父は82歳になりますが、自立歩行もできますし、付きっきりで介護をするような状態ではありません。ただ、このところ食欲が低下していて心配です。精神的なこともあると思いますが、それ以前に同じ食事内容だと嚙みづらそうで、何かしらの工夫が必要だと感じるようになりました。
私はもともと料理が好きなので、食事を作るのは苦ではありません。何ならこの際、高齢の方向けの食事のレパートリーを増やしていって、いずれは知識を活かして介護施設で働いてもいいかなと思うようになりました。
そんな話をママ友の栄子さんにしたところ、「親の食事のことは、私もちょうど今頭を悩ませているところなの。実は母親ががんで、そう先が長くないようでね。遺されるであろう父のことを考えるといろいろと不安で……」と話し始めたのです。
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