“普通”から逸脱しなければいけない瞬間もあると思う


——発達障害ではなくても、誰しも少なからず凸凹を持っていて、自分ではどうにもならない個性に足を引っ張られてしまうこともあります。山崎さんも自分の特性に悩んだことはありますか?

 

山崎僕の母親は割と教育熱心で、テストで90点台を取ったお兄ちゃんが怒られている姿を見てきたし、良い大学に入らなければいけないという意識のあるような環境で育ってきたので、幼い頃から植え付けられている「ちゃんとしなければいけない」という意識が枷になることはありますね。例えばバラエティ番組だったら、ずっとお利口さんにしていても視聴者の方々の記憶に残らないですよね。振り切って自分の色を出さなければいけないし、エンターテイメントの仕事をしていると“普通”から逸脱しなければいけない瞬間が多々あるんです。

——「ちゃんとしなければいけない」から脱出することをキャリアの初期から意識していたのですか?

山崎家の中だけじゃなくて、学校で受けてきた教育とかも含めて「なんでこんな押さえつけられるんだ?」という疑問はずっと持っていました。高校時代にアメリカに留学してからは、そういったことに強い違和感を抱くようになりましたね。留学から帰った後はなおさらハングリー精神が育まれたと思います。いろんな経験をしたおかげで今の自分があるのは間違いないですが、自分の子どもに対しては佐山のように個性を認めてあげるスタンスで接したいですね。

 

<インフォメーション>
連続ドラマ「リエゾン-こどものこころ診療所-」
本日1/20(金)スタート 毎週金曜 よる11:15
(※一部地域で放送時間が異なります)

 

出演
山崎育三郎 松本穂香 志田未来
戸塚純貴 是永瞳 風吹ジュン 栗山千明

原作
ヨンチャン(原作・漫画)
竹村 優作(原作)
『リエゾン-こどものこころ診療所-』(講談社「モーニング」連載)

脚本
吉田紀子

マンガ誌「モーニング」(講談社)で連載中の、ヨンチャン原作・漫画、竹村優作原作の同名マンガを実写化。児童精神科クリニックを舞台に、自らも発達障害を抱える院長と研修医のコンビが、生きづらさを抱える子どもたちとその家族に向き合い、寄り添う姿を描く。山崎育三郎が主人公の院長・佐山卓を演じ、ヒロインとなる研修医・遠野志保を女優の松本穂香が演じる。「Dr.コトー診療所」シリーズなどで知られるヒューマンドラマの名手、吉田紀子が脚本を手掛ける。テレビ朝日にて本日1月20日(金)より毎週金曜よる11時15分放送される。(※一部地域で放送時間が異なる)

撮影/岡田健
取材・文/浅原聡
構成/坂口彩