4:「手すり」


両手のひらを合わせ、こするように上下にすべらせる。
ゆっくりすべらせるのではなく、勢いよくすべらせるのがポイントです。手のひらが乾いているときは、シュッという気持ちよい音が響きます。

①両手を合わせます。
②手のひらをこするように、勢いよく上下にすべらせます。
※手のひらが湿っているときは音が聞こえないこともあります。

お寺での生活では、手を合わせる、お辞儀をする、足をそろえるなど、時間や空間を区切るさまざまな作法があります。「手すり」も、そのひとつ。声を出せない場所で「これで終わり」という意志を、「手すり」の動作で相手に伝えます。

 

立ったままですぐできる。背中や足を使った「もやだる3秒リセットスイッチ」2種

1:「壁ペタ背中もたれ」


オフィスでも、部屋でも、場所はどこでもかまいませんが、壁を背にして3秒かけて背中を伸ばすだけです。立った状態でも、座った状態でもいいので、背中で壁を感じることがポイントになります。

壁を背にして、3秒かけてゆっくり背中を伸ばします。
背中を壁にあてたまま、最後に後頭部を壁にペタリとあてます。座った状態で行ってもかまいません。
※屋外でもできますが、座る場所や壁の形状など、まわりに気をつけてください。
でっぱりや突起物、トゲなどに注意。壁の種類は問いません。基本的には屋内で行うとよいでしょう。

背中に意識を集中させることで、もやだるの原因を一瞬にして遠ざけることができます。
背中を伸ばすのは、真っすぐな姿勢の基本です。

気落ちしたり、自信がなくなったりしているときは、肩が落ち、背中も曲がりがちです。もやだるさんは、一度、背中を壁にあててみるのもいいかもしれません。背すじが伸びると、それだけで感情がポジティブに振れるものです。

2:「足そろえてトントン」


「足そろえてトントン」は、まさに足の動きだけで時間と空間を仕切る所作になります。
足をそろえて、トントンと軽く足踏みするだけの簡単な動作ですから、部屋を出るとき、会議室を出るとき、玄関を出るときなど、どこでも使えます。

①いったん立ち止まって、足をきれいにそろえます。
②右足からでも左足からでもかまいませんが、両足でトントンと軽く1回ずつ足踏みします。大きく足を上げる必要はありません。
※部屋に入る前、出る前、どこでも足をそろえてトントンと足踏みするだけで、「今」に戻れます。

会社や会議室の中、そして自宅の中で、どんなにイヤなことがあっても、いったん立ち止まって足をそろえる。
立ち止まらずに別の空間に移動するとネガティブな感情を引きずることになりますが、立ち止まることで感情をいったん断ち切ることができます。