性別関係なく選ぶ=男性だらけ、になってしまう理由


最近は日本でも、男性だらけの会議や委員会は「異様な光景」「なぜ女性がいないのか」と批判されるようになりました。10年前と比べると、顕著な変化ですね。私も自分が呼ばれた場ではジェンダーバランスについて尋ね、女性が少なすぎませんか? と指摘するようにしています。

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先日もある会合が男性ばかりだったので指摘したところ、定番の答えが返ってきました。「はい、これからは性別関係なく選ぶようにします!」。男だらけを指摘されると、人選担当者は大抵そう答えます。「性別関係なく!」に力を入れるのです。決して「男女半々にします」とは言いません。

 

どうでしょうか。あなたは、男が選んだ男だらけの顔ぶれは、「性別関係なく」選ぶようになれば変わると思いますか?

きっと、変わらないでしょう。なぜなら、男性だらけの顔ぶれでも問題ないと思っている人たちにとって、性別は最初から関係ないからです。彼らは、候補として男性しか想定していません。女性はいわば透明な存在。「人=男」という100年前と同じ世界観です。

そんな人たちが「性別関係なく」選んだ結果は、結局また男性だらけになります。そして言うのです。「性別ではなく能力で選んだら、男ばかりになりました。女性はもっと頑張ってください」と。いや、君こそ頑張って100年分追いつきたまえ。