楽しく生きるには、生活を一生懸命やるしかない
――ユーモアも生きていく上で大事ですよね。特にスーさんと堀井(美香)さんのやりとりを見ていると本当に楽しそうで。あんな「おもしれー女」になる方法を知りたいです。
そんなもの別にならなくていいし、なる方法なんてないですよ(笑)。
言えることがあるとすれば、一生懸命生きることかなあ。とある俳優が「演技の勉強だけしていても演技は上手くならない。自分の日常を真剣に生きないと演技には活きてこない」というようなことをおっしゃっていましたけど、お芝居に限らず、すべてに言えることだと思うんです。生活を一生懸命やるしかないと思います。
――スーさんの周りは面白そうな人が多そうです。ついスーさんみたいな友達がほしいなと思っちゃうことも、すでにおこがましいのですが。
たまたまですよ。私の友達は、たいてい小学校〜大学時代からの付き合いだから。仲良くなるのもクラスが同じだったとかがきっかけで、別に探しに行って見つけた人とかじゃない。あとになって、私は面白い人が好きなんだなって気づいたけど、あくまでそれは結果論。恣意的に自分が選んできたものではないですから、友達は。こっちが友達になりたいと願っても、相手がそうは思わないこともあるし。
――自分を磨くことで、周りの人間関係も変わるのかなと思ったりします。
自分を磨くってどういうことなんだろう。仕事で言ったら、精度を上げるというのはありますよ。でもそれ以外で、たとえば人間性を磨くなんて言葉をよく聞きますけど、そもそもそんなもの磨けるのか? とは思う。あくまですべては日々の積み重ねであって、つまりはちゃんと毎日を生きるしかないんじゃないかなあ。
――なるほど。
アバターみたいな自分がいて、課金をしていろいろアイテムを取っ替え引っ替えするように、こういう友達がいたらいいなとか、こういう自分になれたらいいなとか考えている人が世の中にはいるのかもしれないけど、ゲームの世界なら可能でも、現実世界では自分も相手も意思のある人間なんだから、そんな都合のいい考えが通るわけないんです。
「どうしたら素敵な男性に出会えますか?」って相談を受けることもありますが、何を言うとるんじゃと (笑)。アバター感覚であなたをエンターテインしてくれる人なんて現れるわけがない。もし世の中のあらゆるものをそうやってアタッチメントでつけたり替えたりできると思っているなら、それは不遜だなと思います。
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