外国人が「生きていける」制度に変えていく必要がある
——入管法の改正案が国会で審議されています。難民の強制送還が可能になったり、送還に応じない場合刑事罰を与えることが可能になるなど、専門家から深刻な問題点が指摘されていますよね。
大澤:今回の入管法改正案では、そもそも難民や仮放免者の生活保障について、全く書かれていないんです。改悪を阻止することはもちろん大事ですが、それだけでは仮放免の方たちの生活はよくなりません。改悪が阻止できたとしても制度の運用次第で、その人たちの生活が脅かされうるんだということを知って欲しいです。
——改善する案は全く出されず現状改悪だけが検討されているんですね。
大澤:そうです。今後改善していく必要がある中でも、重ねてになりますが就労を認めていくことが大事だと思います。難民申請が仮にすぐに通らなくても、働いて自分の生活が自分で立てられれば、まだ希望が持てるのではないでしょうか。働いて自立することすら禁じられているという、仮放免の方が置かれているいまの状況では、普通は死にたくなる。実際に自殺未遂をした人もいます。ある人は自宅で自殺未遂をして、一命は取り留められたのですが、家に帰っても、電気ガスが止まっていて、食べ物もない。家賃も払えないため路上生活になってしまいました。支援団体になんとか繋がって、その後シェルターに空きが出て入居はできましたが、いまだに「なんであの時死ねなかったんだろう」と言うんです。働けない現状は、生きる希望さえも奪っています。
大澤優真さんTwitter:@yumananahori
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取材・文/ヒオカ
構成/坂口彩(編集部)
撮影/柏原力
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