とどまることを知らない韓国ドラマブーム。その中毒性の高さゆえ、ストーリーにハマるのはもちろんですが……作品のヒットを支えているのは、魅力的な韓国俳優たち。

当記事は、ライター・小澤サチエが、韓国俳優たちの芸能事情を紹介します。

韓国ドラマを見ていると、主演俳優ではないけれど、さまざまなドラマに脇役で引っ張りだこの俳優を見かけます。皆さんも、「この俳優さん、この間も別のドラマで見たばかりなのに、また出てる!?」と驚かされることが多いのではないでしょうか?

韓国ドラマ界で“名バイプレイヤー”と呼ばれる脇役俳優たち。今回はさまざまなドラマで頻繁に見かけ、親近感を抱かずにいられない「イチオシの脇役俳優たち【男性編】」をお届けします。
 

1000本以上オーディションを受け続け…40代で大ブレイクした遅咲きスター

写真:アフロ

『椿の花が咲く頃』のノ・ギュテ役や、『サイコだけど大丈夫』で自閉症スペクトラム障害を持つサンテ役を演じたオ・ジョンセ(46)。

百想芸術大賞では2年連続で男性助演賞を獲得し、確かな実力を証明しました。作品によって全く異なる顔を見せるので、演技幅の広さにも毎回驚かされます。

実は、「遅咲きの脇役スター」であるオ・ジョンセ。1997年に映画の端役でデビューした後、地道に脇役を演じてキャリアを重ねてきました。これまで受けたオーディションの数は1,000本以上、出演した作品は100本以上!

2019年の『椿の花咲く頃』が大きな転機となり、今や出演者の中に彼の名前があるだけで、一気に作品の豪華度が増すほどの存在に上り詰めたオ・ジョンセ。ここまで並々ならぬ努力を重ねてきた経歴に、本当に勇気づけられます!

オ・ジョンセ代表作:『ストーブリーグ』(2019)、『椿の花咲く頃』(2019)、『サイコだけど大丈夫』(2020)、『シスターズ』(2022)

 

 

ウ・ヨンウの「理想の上司」が当たり役! 40手前で公私ともに絶好調

写真:アフロ

韓国ドラマ鑑賞歴が長い人なら共感してくれるかもしれません。「最近いろんなドラマでちょこちょこ見かけるかも……」と思っていた端役の俳優さんが、数年経って重要な脇役俳優にのし上がっているのを見届けると、なんだか自分まで嬉しくなってしまいます。私にとって、カン・ギヨン(39)はまさにそんな俳優のひとり。

長い下積み時代を経て、名前のない役をコツコツと演じながら、次第に重要な脇役ポジションを掴み取っていきました。そして昨年の大ヒットドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』ではヨンウの上司役を演じ、一躍世界中にその名を知らしめることに。

「理想の上司」のイメージで大人気になったカン・ギヨンは、今年の「百想芸術大賞」で男性助演賞にノミネート。受賞は逃したものの、名脇役俳優としての爪痕をしっかりと残しました。

プライベートでは一般女性と2019年に結婚。2021年には息子も生まれ、公私共に絶好調です。

写真:アフロ

カン・ギヨン代表作:『W-君と僕の世界-』(2016)、『恋のゴールドメダル~僕が恋したキム・ボクジュ~』(2016)、『愛の迷宮-トンネル-』(2017)、『あなたが眠っている間に』(2017)、『キム秘書はいったい、なぜ? 』(2018)、『知ってるワイフ』(2018)、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(2022)
 

とにかくクセが強い! 『愛の不時着』で世界的ブレイクを果たした個性派

写真:アフロ

『愛の不時着』のピョ・チス役でお馴染みのヤン・ギョンウォン(42)。

一度見たら決して忘れられない存在感の強さですが、実はドラマ俳優としてのキャリアはそう長くありません。2010年にミュージカル俳優としてデビューし、そこからしばらくはミュージカル界で活動してきました。

テレビの仕事を始めたのちもしばらくは端役ばかりでしたが、『愛の不時着』で世界的に大ブレイク! 

その後も『ヴィンチェンツォ』『ビッグマウス』などヒットドラマばかりに出演。いい意味でクセがとっても強い俳優なので、個性を活かした名演技で、作品に強烈なスパイスを加えています。そのうち脇役ポジションを超えて、主演クラスになる日も来るのではないかと密かに思っています……!

写真:アフロ

ヤン・ギョンウォン代表作:『愛の不時着』(2019)、『ハイバイ、ママ!』特別出演(2020)、『ヴィンチェンツォ』(2021)、『ビッグマウス』(2022)
 

以上、3人の名脇役俳優を紹介しました。

今ではすっかり人気俳優となり、ヒットドラマを支える存在になりましたが、3人ともブレイクしたのはたった数年前。アラフォーになってからなんですよね。

何歳になっても地道な努力は報われるし、主役にならなくても自分の魅力を発揮して活躍できるチャンスはある。彼らを見ていると、そんな風に教えてもらえている気がして、まだまだ夢に向かって頑張ろうと思えます。

これからもたくさんの作品を力強く支える存在でいてほしいです。
 

長い下積み時代を経て遂にブレイク!韓国ドラマ界の名バイプレイヤーたち
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構成/山本理沙
 

 


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