忙しい時間を上手にやりくりしながら、自分らしい生活を楽しみ、仕事にもプライベートにも100%。いつも輝き続ける女性にお話をうかがうインタビュー。オーガニックコットンを通じて女性のこころとからだをサポートしているブランドnanadecorディレクターの神田恵実さんが自然体に生きる、オーガニックな魅力を放つ女性たちのお話をお届けします。
雑誌VERYなどで大活躍中の六夏さん。華やかさの根底にある「自分に責任を持つこと」を貫いた生き方が本当にかっこいいモデルさんです。ご自身のブランド「two eleven」では男の子のシャツのほか、同世代の女性に向けたワンピースを発表。ワンピースは発売すると数百枚がすぐに完売するという人気の持ち主です。しかし、10代ではモデルを目指しながら、なかなか機会に恵まれず。その後結婚をして出産し、ママモデルの時代にのって一躍注目を浴びるように。その後シングルマザーで子供を育てあげました。最近、再婚をして第二子を出産。強く、美しく生きる女性の代表、六夏さんのお話には、人生へのヒントが詰まっています!
「きちんと服を着ること」は大切なこと
神田 六夏さん、先日第二子の子供を出産、おめでとうございます! ギリギリまで仕事をして、産後もすぐに復帰。体型維持もさすがですね。さらにモデルとしての活躍のほか、男の子のシャツとワンピースのブランドtwo eleven も手がけているんですから!
六夏 もともと私が男の子のお母さんで、自分の息子に「シャツをきちんと着られる男の子になってほしい」という気持ちもあってブランドを作りました。Tシャツは便利で可愛いけれど、襟付きのシャツをきちんと着ることも大切。ボタンを閉めることや、襟をきちんと出す、など着ることに一作業必要な「シャツ」を中心にしたブランドにしました。男の子はおしゃれなんて全然関心がなくてもいいけれど、「服を着ること」は衣食住の大切なひとつ。生きていく上で、きちんと服を着ることは私はすごく大切なことだと思っています。
神田 シャツを着ることで学ぶ清潔感は、子供から大人へ、身だしなみや、服を着た時のきちんと感につながるのかな?
六夏 「自分でボタンを閉めて」「襟を出しなさい」という一言が毎日積み重なるだけで、少しは意識が向くんではないでしょうか? Tシャツやジャージなどの運動着でいい場面と、きちんとする場面があるというメリハリを子供の時から経験すること。息子はサッカーを始めてカジュアルになってしまいましたが、10歳くらいまではTシャツを一切着なかったんですよ。襟付きのシャツからパジャマに着替える、そういう習慣が自然と身に付いていた。だから「服育」としてシャツのブランドを始めたいと思いました。
神田 そんな習慣は親からのギフトで、将来自分の中に染み着くファッション感になるんでしょうね。いまはプライスもデザインも選べるチョイスが広がっているから、きちんとした着こなしをするか否かは、子供の頃のしつけや習慣がベースになるのかもしれない。
六夏 お洒落じゃなきゃいけないわけではなく、服は自分の見え方。大人になった時は社交のひとつで、大切な自己表現だと思います。
神田 本人にとっては、シーンごとの切り替えが自然にできるようになっているでしょうね。
六夏 オーガニックコットンもそうだけれど、目に見えて、明日何かの役に立つわけではない。でも、肌触りがやわらかいとか、気持ちいいとか、それを体感しているかいないかは、大人になった時に経験値が違うんじゃないかな、と思います。
神田 食育と同じように、肌育、服育も大切。私たちにとっても同じですよね。正しい食事をすれば、健康になる。きちんとしたスタイリングなら背筋が伸びるし、気持ちいい素材を身につけると、肌がゆるんでリラックスできる。シーンによって自然と使い分けできるといい。六夏さん自身も、スタイリングの好みや傾向は、年齢によって変わってきました?
六夏 基本はデニムが好きで、カジュアルです。でもワンピースは楽チンだし、女性らしい気持ちになれるから昔から大好き。子供が出来てから、大変な子育てシーンですごく活用できたので、お助けアイテムになればとtwo elevenでワンピースを作り始めました。苦しくならず、子育てを幸せな時間にできるようなツールになれたらいいなと。
再婚。そして、出産
神田 公園や海から、レストランまで行けちゃう、ラフさときちんと感のバランスがちょうどいいワンピース。同世代にすごく支持されていて大人気ですね。等身大に六夏さんを応援しているファンの方が多いようです。そしてさらに! ファンのみなさんは、今回の六夏さんの再婚からの出産を、すごく喜んでくれているみたい!
六夏 ありがとうございます。一人目から12年たっていて、仕事をお休みしたのも10年ぶりくらい。なんだかゆっくりしている自分が落ち着かなくて、こんなに家にいていいのかな? 何か考えなくていいのかな? なんてそわそわしてしまいました。
神田 念願の女の子。しかも第一子を帝王切開で産むと、次も帝王切開を医師に薦められることが多いのですが、今回は自然分娩に挑戦したんですよね。
六夏 病院に相談したら、経過が順調であればトライできることだし、最後まで迷っていいよと言ってくださったので、それならやってみようと思いました。息子が大きくなって、こうして命が生まれてから誕生までを間近で見られる経験はなかなかないし、年の離れた兄弟だからこその醍醐味だなと思いました。
神田 自然分娩、帝王切開とはまた違う、感動がありましたか?
六夏 8時間くらいで生まれたのですが、こんなに痛い思いを世の中のお母さんはみんなしているんだと。体が壊れてこのまま死んでしまうかもしれないと思いました。産む時は予定日を過ぎたら帝王切開にできるように、念のため手術の予約や説明を聞いて、帰ったその日に陣痛がきました。最後はもう自然分娩でも帝王切開でもどちらでもいいかなと私は思っていたので、結局は赤ちゃんが自分で選んで、生まれてきてくれたという感じでしょうか。
神田 インスタで息子さんが赤ちゃんに哺乳瓶でミルクをあげている姿、なんだか嬉しくなっちゃいました。
六夏 今までは彼はケアされる側の人間だったけれども、最近犬も飼い始めたので、赤ちゃんも犬もいる生活に。これからは、あなたがこっちの大人チームに入って、ちゃんと弱いものたちをケアしてあげないといけないと伝えました。そうじゃないと、私たち家族はまわっていかないんだよ、と。そこで息子の我が家の中での存在意義というか、立ち位置が決まり、世話をするという新しい喜びが生まれた。「今までしてきてもらったことを、今度はしてあげるんだよ」ということを教えるいい機会だと思い、いろいろ手伝ってもらっています。赤ちゃんはお人形さんじゃないから、中途半端にやったことが大きな事故になったりすることもある。ちゃんと向き合っていないところがあると、「やるんだったら、きちんとやれ」と父親に怒られたりして。男同士であれこれやってくれています。
- 1
- 2
Comment