「ワインを買うときも、レストランでオーダーするときも、一本に対して払いたい値段と好みをはっきり伝えることは、おいしいワインに出会う最大の近道です」と行正り香さん。でも、ワインリストを渡されると思わず「ぜんぜんわからりません」「おまかせします」と言ってしまいがち……。行正さんの新刊『今夜のワイン、どうしよう? 今夜のゴハン、どうしよう?』より、スマートなワインの頼み方をご紹介します!
レストランでのワインの頼み方
レストランでワインリストを出されたら、普通はドギマギします。すてきなソムリエがいるお店をピックアップしているので、こちらの事例から見ていきましょう。(行正さん・以下すべて)
<リストは品種別、地方別、州別が基本>
例えば、「FOOD/DAYS」と「ワイン蔵」は新世界、カリフォルニア専門です。よって、リストはブドウの「品種別」になっています。フランス料理店だと「産地別」、イタリア料理店だと「州別」がほとんど。ドイツ料理店も産地別が多いですが、「ゆううん赤坂」のワインは品種別で選びやすくなっています。「ケ・パッキア」のように中部イタリアの料理が中心であれば、同じ中部地方のワインが豊富です。旧世界のワインは、品種の特徴を知っておくと楽しいし、選びやすいので、本書(『今夜のワイン、どうしよう? 今夜のゴハン、どうしよう?』)巻末の表や、好みがわからない人のためのお好み品種の見つけ方をご参照ください。
<行正さんおすすめのすてきなソムリエがいるお店>
<ワインはタイプ×値段をしっかり伝える>
お願いしたい価格帯が先に決まっていれば、「これくらいのワインをお願いします」とワインリストをそっと指さし、さらに追加して「やや軽め」「やや重め」などと伝えてみてください。品種を伝えられたら、もっと素敵。ソムリエは「なにかおいしいものを」「おまかせします」と言われるのが一番難しいのです。また「テイスティングなさいますか?」と聞かれたときは、味見をテストされているわけではなく、何か問題ないですか? と聞いているのです。だから少し口をつけて、「いいですね。こちらでお願いします」くらいで十分です。
<赤は先に頼んで抜栓してもらう>
白、赤の両方飲みたい場合、また人数が多く3~4本飲みそうだな、というときには事前にソムリエと相談しておくのがおすすめです。バランスを取りながら軽いものから重いものへと移行できるからです。また、赤は早く抜栓しておいたほうが、デキャンタするよりもおいしく飲みやすくなると思います。
『今夜のワイン、どうしよう? 今夜のゴハン、どうしよう?』(講談社)¥1500(税別)
「お酒のない夜はない!」という料理家・行正流「おいしいワインの見つけ方」と「ワインとおいしいつまみ&ゴハン」を紹介。すべてのワインをティスティングして選び抜いた、おすすめコスパワイン87本と、ワインにぴったりのつまみと料理、33レシピを掲載。今回紹介したように、コンビニ、スーパー、専門店、ネットショップから見つけたワインなので、本を見て「飲みたい」と思ったその日からすぐ買えます!
第一回「行正り香さんおすすめ! 500円から満足できるコンビニワイン」はこちら!
第二回「ワインを美しく注ぎ、エレガントに飲む方法」はこちら!
第三回「ワインの好みがわからない人のためのお好み品種の見つけ方」はこちら!
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