その後、断捨離して妻のワードローブが激変し、どんどんモノがなくなっていく様子をみて、「この人にモノを贈ってはいけない」と悟ったのでしょうか。クローゼットにある服は「私はこれがいい！ 」と強い意志を持って買ったものばかり。そんな姿を見せたことで、夫は「もはや他人が選んだモノが入る隙間なし」と諦めたのかもしれません（笑）。最近のプレゼントは、食べ物や美味しいレストランに二人で出かけるなど、形の残らないモノになりつつあります。
こんなふうにプレゼントの在り方は、二人の関係性を如実に表していて、相手の行動の原因は自分にあるんですよね。つまり、自分が変われば、相手も変わります。
質問者さんの場合は、「彼からもらった捨てられないもの」はさておき、これから彼との関係はどうありたいですか。ゴール設定から入りましょう。
例えば
A「彼と仲良しでありながら、欲しいモノをプレゼントされる関係性でありたい」
B「彼と仲良しでありながら、モノは自分で選びたい。プレゼントは極力少なくていい」
いずれにしても、彼との関係性をもっとよくするために一歩踏み出すんだと心に決めることからスタートします。次に、不要なものを捨てると彼に告げることが必要です。相手の行動は、自分が引き起こしています。いつのまにか「僕が買ってあげないとダメな彼女」や「なんでも喜んでくれる彼女」になっているかもしれません。それが助長されるとモノからコトへ。ちょっとキツイ言い方をすると、自分の気持ちよりも、いつも相手に支配され、お伺いを立てながら生きていく人生になるかもしれません。
プレゼントとは相手を想う気持ちが形になったもの。「気持ち」だけもらって、「モノ」は手放す。モノを手放したところで、相手を想う気持ちは一ミリも変わらないですよね。
「あなたのプレゼントしようと想う気持ちが嬉しかった。いつも私のことを考えてくれてありがとう。でも、これは使わなくなったから手放すね」。まずは一個、彼の前で伝えてみてください。モノをくれるあなたが好きなのではなくて、モノをくれなくてもあなたが好き。じゃないですか？
伝えてみてください。ものすごく勇気がいると思います。不安も湧いてきます。不安を一旦書き出してみるもよし（以前の記事を参照）。ゴールを見て「これを通して私たちはもっといい関係になれる」と安心するまで口にしてみてもよし。勇気を出した一歩がこれからの二人の関係性を変えていくと思います。
捨てることを告げたあと、「もしよかったら、プレゼントを買うためのお金を貯めて、今度一緒に〇〇しよう」とふたりでできることを提案してみるのもいいかもしれません。欲しいものをプレゼントしてもらいたいなら、私がやったようにまずは自分から相手にそうしてみるのもおすすめです。
いつだって自分の気持ちを大切に。
次回も質問にお答えしていきたいと思います。
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撮影・スタイリング・文／昼田祥子
構成／出原杏子
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