2016.5.3

『橋を渡る』【GWにおすすめの本③】

こんにちは、編集・川端です。
GW中の飛び石開け、今日からやっと連休の方もいらっしゃるでしょうか。
引き続き、GWにおすすめの本を紹介しますね。

今日は、吉田修一さんの『橋を渡る』です。

もちろん、脚立と一緒に橋を渡ってみました。

皆さん、本を買うときは何を見ますか? 帯、そして文庫ならあとがき?Amazonのレビューやネットの誰かの書評、とかでしょうか。私もそうです。

吉田修一さんの新刊『橋を渡る』の帯には、「大切な人の不倫、不正、裏切り。正義によって裁くか、見ないふりをするか。」とあります。

主人公の明良は、ビール会社の営業課長。部下からも友人からも慕われています。ギャラリーを運営している妻宛に、ある日、画家志望の青年が訪ねてきます。

この時点で、不倫をするのは妻なのか、夫の明良なのか、どっちなんだろう〜と先を読まずにはいられません。

3人の主人公が登場する群像劇なのですが、どれも展開にエーーー!そっちなのーーー!?と驚かされます。

吉田修一さんは、『悪人』や今度映画化もされる『怒り』などの残虐なシーンや社会のダークサイドを描いたピカレスク小説も魅力がありますが、『パレード』『春、バーニーズで』など、選ばなかったもう一つの世界を描くような割り切れない人の気持ちを丁寧にすくいとる小説もまた珠玉ですね。
 

渡ってしまった橋と、渡らなかった橋、どっちがハピネスだったのでしょう。

明日は、ミモレ読者の方にこそ是非読んでほしい、そして読んで語り合いたい、川上未映子さんの『おめかしの引力』をご紹介したいと思います!