“仕事をバリバリこなす40代の女性”に憧れていた30代半ば頃、私のなかには“仕事をする女性=時計”というイメージがありました。早く成熟した女性になりたくて、「高級時計を着ければ、仕事ができる大人の女性になれる? 見える?」と勘違いし(笑)、当時から大人気だったカルティエの時計を購入しようと考えたのです。
時計を選ぶにあたって決めていたのは、ブレスレットではなく、ベルトタイプにしようということ。だって、テーマは“仕事のデキる大人の女性”でしたから。そうして色々と見ているうちに、文字盤にユニークなアラビア数字が踊る「ベニュワール アロンジェ」にひと目惚れ。優雅でカッコイイ女性像というならローマ数字の方が近かったかもしれませんが、そこはまだ30代、つい親しみやすいアラビア数字に反応したのでした。
それから年齢を重ね、実際に40代の半ばになった頃には、スマートフォンで時間を確認できるようになり、時計が不要な存在に・・・。ラフで心地よいファッションとともに、しばらくは時計を着けない時代が続きました。でも、そのうち今度は、打ち合わせの際など、時間を見るためにスマホを触る行為が心苦しくなり、チラリと目をやるだけで済む時計を再び着けるように。
そして、日焼けをしてゴールドアクセサリーが映える小麦肌になったこの夏、旬のヴィンテージファッションの影響もあり、クラシカルでエレガントなこの時計のマイブームが、もう一度やって来たのです。高級時計はよく「一生モノ」と言われたりしますが、私にとってそれは“一生ずっと好きでいる”ことではありません。“一生に何度も好きになる”という意味なのだと思います。
CREDIT:
(白シャツのカット)
麻のシャツ/バナナ・リパブリック
左手紺のコードブレス/アーカー
右手ベージュのコードブレス/ブランイリス
パンツ/芦屋LisaLisa
靴/レペット
(パソコン前のカット)
メガネ/パリで購入
左手紺のコードブレス/アーカー
右手ベージュのコードブレス/ブランイリス
PROFILE 寺谷真由美さん
神戸を中心に5店舗のサロンを展開。お客様のビューティーパートナーであり続けられるように活動中。【ホームページ】 WHITEHOUSE