上質アイテムが揃う大人世代の注目ブランド「raspail (ラスパイユ)」とミモレストアが初コラボ! ミモレ読者の皆様に自信を持っておすすめしたい「大人のためのボーダーカットソー」を作りました。今回は、ラスパイユ・デザイナーの門脇美恵さんに、初のコラボアイテムに込めた想いをうかがいました。

“カジュアルでシンプル、でも着ると褒められる”
大人のためのボーダーカットソーを求めて

デザイナーの門脇美恵さん。長年ドゥーズィエム クラスのデザイナーを務めています。長くものづくりの現場に携わるなかで、「ラスパイユ」は自分が作りたいもの、気になっていることをまず形にする場所になっている、と語る門脇さん。自由なクリエイティブが反映されたお洋服は、ご自身がリアルに愛用しているものも多いそう。

ブランド名の「raspail(ラスパイユ)」は、フランス・パリの14区にある街の名前に由来。あえて意味を持たない地名をブランド名に選んだそう。「パリは何度も訪れている好きな場所。フランスのお洋服ってナチュラルで品があって、ベージュやトープカラーなど、日本にはない曖昧な色出しも好みです」(門脇さん)

ご自身もベーシックなトラッドアイテムがお好きで、ボーダーは素材違いを合わせると数十枚は所持している、という生粋のボーダー好き。袖を少しまくったり、裾を片側だけインしたりと、ちょっとした着こなしのあしらいが素敵です……! 【ミモレ別注】ラスパイユ スビンコットンボーダーカットソー/mi-mollet STORE


ラスパイユの服作りで大切にしていることをうかがうと、

「若いときはどんな服でも似合ったけれど、年齢を重ねるなかで違和感が出てくることもありますよね。世の中に洋服はたくさんあるけれど、私が作るなら、年齢を重ねても違和感なく着られる「品」と「美しさ」と「時代性」ーーこの3つの要素を兼ね備えた服を作りたいと心がけています。

基本はシンプルでカジュアル、でも着ると雰囲気が出る。全体の印象として、着ている人が素敵に見えて、褒めてもらえるような服作りをいつも意識しています」(門脇さん)

カジュアルななかにエレガントが薫る
光沢と柔らかさのあるオリジナルの生地

今回使用している生地は、インドのスビン綿と上質な超長綿をブレンドしたオリジナルの綿100%。自然な光沢と柔らかさのある生地は、微起毛をかけているので肌ざわりも抜群。程よいハリ感もあるのでシワになりにくく、長く着てもへたれないのも特長です。

「一般的なボーダーカットソーって、糸が太くて素材もがっしりしている、いわゆる“バスクシャツ”的なものが多いですよね。そうするとどうしてもカジュアル感が強くなってしまう。それもカジュアルで素敵なんですが、大人の女性が気負わずにデイリーに着るならば、もう少し薄手の生地で、エレガントな印象も持つ上品なボーダーカットソーを作りたかったんです。配色は定番の白×黒で。ボーダーの太さも、細過ぎず太過ぎないバランスを選びました。1枚でもインナーにもさらっと着やすくて、合わせるボトムを選ばないところも気に入っています」(門脇さん)

ボートネックの襟ぐりの裏は、共布でパイピングした丁寧な仕上げに。お洗濯しても首まわりが伸びづらく、顔周りがすっきり見える効果も◎。

バイイングディレクター福田麻琴さんのリクエストで、首まわりはボートネックに。「ラスパイユではずっとクルーネックで作っていたので、すっきりとしたボートネックは新鮮に感じました。鎖骨がちらっと見えるので、より女性らしく見えると思います」と門脇さん。長年愛用できる丈夫さも門脇さんのモノ作りで大切にしているポイント。縫製は長年信頼を置く国内メーカーが手掛けていて、ディテールまで丁寧に仕上げられています。

合わせるボトムを選ばず、
着るだけで褒められること間違いなし!

着丈はお腹まわりをカバーしてくれる長め丈、身幅も体のラインを拾わないゆったりシルエットに。袖もやや長めにすることでバランスを取り、身長や体型を選ばず着ていただけます。生地に程よい落ち感があるので、すっきりときれいに着られるのもポイントです。

「合わせるボトムは黒のシンプルなパンツにも映えるし、ハーフパンツでも、スカートでも……本当にいろいろなボトムに合うと思います。カジュアルなコーデはもちろん、着方次第ではオフィススタイルにも。ジャケットを羽織ってもかさばらないのでインナーとしても着やすいですし、下にシャツを重ねたりと、春や秋には重ね着用としても活躍してくれると思います。袖はロールアップしてこなれ感が出るように、気持ち長めにデザインしています。袖元もブレスレットや時計を合わせたり、雰囲気を作って着ていただけるとうれしいです」(門脇さん)

カジュアルだけど品があって美しく、着るだけでなんだかシャレて見える、まさに大人のためのボーダーカットソー。年齢を重ねて、カジュアルなボーダーは着づらくなってきた……という方にもぜひ袖を通してみてほしい1着です。

撮影/園田ゆきみ(PEACE MONKEY)
取材・文/出原杏子
構成/朏亜希子