「寒い人が我慢して暑い人に合わせる」は当たり前?
連日酷暑が続いていますが、この時期問題になるのが、エアコンの設定温度問題。10年前とは比べものにならない暑さの今、エアコンは命綱。一方で、大勢の人が集まる場所では、暑い! という人もいる一方、寒い! と感じる人もいます。特にオフィスでは、快適な温度かどうかが仕事に響くため死活問題。今日も仁義なき設定温度闘争が繰り広げられていることでしょう。
その中でよく聞くのが、「暑い人はこれ以上脱げない。寒い人は上着を着ればいいのだから、寒い人が我慢して暑い人に合わせればいい」という声。一見もっともらしい意見ですが、ある経験から筆者はこの意見に大きな疑問を抱きます。
事件は、受験の天王山と言われる高3の夏に起きました。
校舎が建て替え工事のため、夏の間プレハブ校舎で過ごすことに。そのプレハブ校舎は灼熱地獄でした。廊下は直射日光を遮る屋根さえなく、床は火傷するんじゃないかというほどの温度に。生徒からは「暑過ぎる!」という声が溢れました。
「16度」に設定した一軍生徒たち
高3の夏休みも、進学校のため課外授業で毎日登校しなければなりませんでした。受験を控えているため、自習の時間も多くありました。本来の校舎なら、エアコンは集中管理されていて、生徒は設定を触れません。しかし、プレハブ校舎のため、各部屋で設定温度を変えられる仕様になっていました。すると、クラスの一軍の子たちが、「暑い!」と設定温度を16度まで下げたのです。すると、エアコンが効きすぎて、一転極寒に。まるで冷凍庫のような状態になったのです。一部の女子が寒い、と訴え始め、先生が設定温度を上げてくれました。
しかし、暑い! という人たちはクラスの一軍で声が大きく、「あちいんだよ!」と不機嫌に声を荒げるため、逆らえず、気が付けばまた設定温度は16度に。筆者も寒いと思うことが増えていきました。しかし、制服の上に上着を着ることは許されておらず、できる対策と言えば日よけのアームカバーをすることぐらい。するとだんだん、身体に異変が。
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