美容ジャーナリストの永富千晴さんが、ミモレ読者のリアルな悩みにお答えするスペシャル編の第二回! 読者の方が日頃感じているビューティに関するお悩み、疑問にお答えしつつ、今後のビューティの展望についてアドバイスします。今回ご登場いただくのはSachikoさん(49歳)です。
★Sachikoさんのお悩み★ クマと小じわが悩み。睡眠時間が足りないとすぐにクマが現れます。
夕方になると小じわが出てきて、疲れ顔に見えてしまうのをなんとかしたい!
「華やかさも欲しいですが、年齢のことを思うとさじ加減が難しいです」
Sachikoさんが普段お使いのスキンケア品やメイク品を拝見したところ、おしゃれアイテムがズラリ! ブルベ肌なのを意識してか、落ち着いた寒色系のくすみニュアンスカラーが揃っていました。
永富さん コスメ選びのセンスが抜群! メイクもお上手ですし、おしゃれさんですね!
Sachikoさん カバーしたいところも多くて、メリハリも欲しいのですが、濃い色は主張が強すぎる気がして、「この歳なのに、大丈夫かな」と心配になるんです。だから、ほとんど発色しないくらいの薄い色を選ぶことが多いんです。
永富さん モーブ系のニュアンスカラーが多いのはそういう理由なんですね。でも、ご自身ではお疲れ顔に見えるのがお悩みだとか。
Sachikoさん そうなんです。睡眠不足だとすぐにクマが出ますし、小じわも気になります。あと、そこまで疲れていない日でも疲れた顔に見えるのが悩みです。
永富さん 拝見したところ、肌質的に冷え性っぽいですが、どうですか? 何か派手だったり濃い色だったりでカバーするというよりは、体温を上げて本来の血色感を上げていきたいですね。さらに、血色の延長のようなフェイスカラーで温度感や立体感をアップさせると、くっきりとした目元を生かしたメリハリのある印象になりそうです。
Sachikoさん チークは悪目立ちしそうで、とにかく薄くしていましたが、もう少し足したほうがいいですかね?
永富さん 実はいい方法があるんです! それはオレンジのコンシーラー。よくクマのカバーに使われると思うんですが、これが頬の立体感や血色感を仕込むのにも有効なんです。Sachikoさんのように頰骨が低いタイプの方には特におすすめですよ!
チップを使って、オレンジのコンシーラーを小鼻の横から耳前まで、頬を横断するようにライン状に置き、そのあとチップや指でぼかしていきます。すると、立体感と血色感が仕込めるので、これだけでもいいし、その上に薄くチークを重ねてもキレイ!
Sachikoさん 初めての塗り方……! でも自然にメリハリがつきますね。
永富さん 眉間やあご先など、高さやメリハリを出したい部分や、小鼻まわりや目尻のくすみには、黄色のコンシーラーをポイント使いするのもいいですよ。
Sachikoさん 黄色って、浮くかと思いきや、肌に明るくなじんで自然ですね。なんだか目鼻立ちがくっきりしてきた気がします。
永富さん 眉間は、コンシーラーでハイライト的に立体感を出せば、眉やアイメイクを濃くしなくても、メリハリがつくので、ナチュラルメイク印象のまま華やかさが出せるんです。
Sachikoさん たしかに、派手になったわけではないのに、なんだかシュッとしたような。
永富さん あとは、よくヘアメイクさんがやる小顔見せテクニックをひとつ。Sachikoさんは元々小顔ですが、シェーディングパウダーをブラシに混ぜ取ったら、髪の生え際にだけ、ふんわりとのせてみてください。生え際にほんのり影が足されるだけで、おでこの形が整って小顔印象に見えるんです。
Sachikoさん 本当ですね! いつもの自分のやり方とは全く違うメイクですが、欲しかった顔の立体感やメリハリが自然に出てきて、勉強になりました。流行りのメイクなども「自分がやってもいいのかな?」なんて躊躇することが多かったのですが、メイクの限界を自分で勝手に決めてしまっていただけなのかも。もう少し自分の好きなようにメイクを楽しんでもいいのかもしれないと思えました。
永富さん ベーシックなメイクは完璧にマスターできています。だからもう少しだけ“血色感”や立体感を意識すると、お疲れ顔印象を脱出できると思いますよ。ぜひ試してみてくださいね。
ベーシックなカラーのお洋服もさりげなく着こなしていて、穏やかで優しげな雰囲気がとても素敵なSachikoさん。色白さんだからこそ、メイクはもちろんスキンケアや生活習慣で血色感を意識できるといいですね。
くっきりとした目元に対して、それを活かせるようなメリハリをつけたメイクアップをプラスしたり、耳元に色みを加えるようなカラフルなアクセサリーも似合いそう!
これから本格的に寒くなるので、体温を上げていくような漢方などを取り入れるのも手。血色をアップしていきいきとした肌印象を目指しましょうね。
次回も読者の方のさらなる美の展望をお聞きします! お楽しみに!
増えてきた肌悩みに応えることにばかり気を取られていませんか? 40代からこそビューティは自由に、アグレッシブに、そしてエモーショナルに楽しむべき! 長引くご自愛モードはもう終わり! 新しい時代を感じる、スタイリッシュでパワフルな美容のムードを美容ジャーナリスト永富千晴さんが解説します。公開は第二、第四木曜日のお昼12時。お楽しみに!
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撮影/大坪尚人
構成/村花杏子
前回記事「「メイクもヘアも、なんだか垢抜けない気が……。丸顔も悩みです」<大人のアグレッシブビューティ特別編>」はこちら>>
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