大人のゆかたの楽しみ方をご紹介します!
まさに今年こそゆかたを、と思っているミモレ川端、ゆかた好きが高じてゆかた本『大人のゆかたスタイルブック』(講談社)をつくった担当編集者(山本忍)に直撃!「ゆかたってそもそも着物よりカジュアルなもの?若いお嬢さんなら許されても、40代以上で場違いなゆかたは恥ずかしいですよね」と相談すると、「知れば知るほど、着物界はいろいろなルールが混在していると実感。“裏事情”も含めて、あえて断言してお答えします!」と力強いお言葉。まずは、ゆかたOKなシーンと着こなしのコツを聞きました。
A. 綿地に半幅帯、素足に下駄でさらりと
カジュアルなシーンなら、気軽な平織りの綿地で十分。「平織り」というのは、透け感のない、表面がフラットな生地のことで、値段も手頃です。一番ポピュラーな生地で綿コーマとも言います。帯は半幅帯(はんはばおび)や兵児帯(へこおび)を合わせて、1枚でさらっと着るのが気分かと。足元は素足に下駄で。高級素材の綿紅梅(めんこうばい)や綿絽(めんろ)、絞りなども涼しげでいいと思います。
A. ビアガーデンや観劇にも!兵児帯で気軽に
いつでも気楽に着ていいんです。まずは、友だちとのゴハンからぜひ! たとえばビアガーデン、ビストロやトラットリア、居酒屋・・・・・・などでもいいですし、ホームパーティにもおすすめ。お店の場合、ナプキンを多めにくれたり、たいていナイスにしてくれます。激しくないライブやコンサート、寄席や観劇、デートにもいいと思います。ちなみに、大人の女性にすすめたいのが兵児帯(へこおび)。子どもが着るようなポリエステルでなく、ハリ感のある麻や絹素材を選べば、ちょうちょ結びするだけの簡単さで意外と格好がつくんです。しかもほどよく女性らしさも漂うので、帯結びが苦手という人はチェックしてみて。
友人とゴハンなら……
デートなら……
ライブなら……
A.きちんと感のポイントは半衿と名古屋帯、足袋
きちんと感が必要な場所には、ゆかたを着物ふうに着て行きましょう。大きいポイントは3つ、半衿と名古屋帯、そして足袋です。これをおさえると、あらたまった感じがぐっと出ます。ただ歌舞伎座の場合、眉をひそめる人がいないわけではないので、ゆかたで行くのは3階席くらいがいいのかなあと思います。歌舞伎役者さんは「夏はゆかたで来ていいんですよ!」とよく言ってますけど。
歌舞伎座なら……
レストランなら……
『大人のゆかた スタイルブック 似合う1枚が見つかる。きれいに着こなす。』秋月洋子・著 ¥1500(税別)・講談社
「今年の夏こそゆかたを着たい」けど踏み出せない……と毎年思っている人へ。今さら聞けない超基本的なことから、“上級者”と思わせる合わせの提案まで、この一冊で一気にゆかた通になれること間違いなしです。豊富に掲載されているコーディネートの写真を見るだけでもワクワク!
秋月洋子(あきづき ようこ)
着物スタイリスト。広告代理店勤務を経て、「衣裳らくや」の店主、石田節子氏に師事。5年半にわたり、着物に関する知識、スタイリングや着つけを学び、2003年に独立。雑誌や書籍のほか、テレビ、CM、映画等においてスタイリングや着つけ、記事執筆等を手掛ける。着物まわりの小物ブランド「れん」、オリジナルデザインの帯留めブランド「九九」など商品プロデュースも手掛けており、いま最も人気の着物スタイリストのひとり。書家としての側面も持ち、自筆の書をデザインに取り入れた着物や帯も手掛けている
次回は、初めて、あるいは久しぶりにゆかたを買いたい!という人のための「大人のゆかた選びのコツ」をご紹介します!
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