振り返れば、あれはきっと「おしゃれ思春期」だったな、という時代が私には確かにありました。「あなたは思春期だから」とひとくくりにされることにさえ、腹が立っていたあの頃……。

ミモレ大学の運営のため、母校である立教大学に毎週のように通っています。そのキャンパスで華やぐ大学生たちを目を細めながら眺めています。

今回は、私のおしゃれはどこへいくのお話。

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大人の文化祭とも言える立教大学ホームカミングデーの無料公開講座の日。雨が降る肌寒い日でした。ゼブラ柄の裏地がキルティングになっているコートを羽織って。
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コートの下はシルクのブラウスにベロアのイージーパンツを合わせて。「ラクチンシルエットを上品素材で」がテーマ。素材をアップデートするだけで、おとな仕様になっているような!?

私は思春期の頃、「皆と同じ服装はイヤだ」という思いが強めでした。高校が私服で通える女子校(たぶん異性の目がないとそういう志向になりやすい?)ということもありましたし、上京したての頃、プリティコンサバティブ旋風が巻き起こったことも大きかった。とにかく甘くフリルづいているそのトレンドが、おそろしいほどに似合わなかった(苦笑)。

流行は美人に優しい

そう刹那的に察知したのもこの頃で、「皆と一緒の服を着ていたら可愛い子に太刀打ちできない」と短絡的に悟ってしまったという青い記憶もあります(笑)。

田舎から出てきたばかりの私の防衛本能が炸裂した結果、おしゃれの攻撃性が増してしまった「おしゃれ思春期」は、とにかく「人とは違う自分」を模索し、「おしゃれという自己表現」に悪戦苦闘する時間でした。そして、時がすぎ、不惑を超え、おしもおされぬ(?)中年期に突入したわけですが……。

  • おしゃれに『思秋期』はあるのかい? by大森葉子_img4 無料公開講座のリハーサル中の一コマ。咲子を見かけてポーズ。あんなに授業をサボッていた私が、母校の講堂で……!
  • おしゃれに『思秋期』はあるのかい? by大森葉子_img5 ファッションショーに出演という大役。ステージ前でモデルが一列に並んだ瞬間、なぜかひとりだけカメラ目線でニンマリ。
  • おしゃれに『思秋期』はあるのかい? by大森葉子_img6 一応、こんな私でも、壇上できちんとお話させていただく瞬間もあったりして。思えば遠くへきたもんだ(笑)!!


「おしゃれ思秋期」。自分は今その渦中にいるな、と思います。自覚がないままにいつの間にか終わるのが思春期だとしたならば、思秋期は今自分が只中にいることがしっかり自覚できるところがおもしろい。服を買うために一日を費せた頃の体力と時間的余裕はもう二度と戻ってこないかもしれません。でも、大切なのは心意気! 願わくば、思春期のときに自分の中に芽生えた「私にとっておしゃれとは何か?」の結論が、この思秋期を通してきちんと見い出せますように。
 

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阿久悠先生の詞はやっぱり素晴らしい! 当時、18、19歳であったろう岩崎宏美さんの表現力もすごい。たくさんのアーティストにカバーされている名曲ですが、やはり彼女の歌う『思秋期』が最高だと思うわけです。

CREDIT :
コート/ADORE
シャツ/ヴィンテージ
パンツ/T by アレキサンダー・ワン この日と同じ
靴/ZARA

<イベント衣装>
靴以外すべてナノ・ユニバース

 Information 

『フィラージュ×ミモレ』
大草直子編集長スペシャルトークショー@名古屋開催決定!

名古屋の皆さま、お待たせいたしました! 注目ブランド『フィラージュ』のアイテムを使い、定番アイテムを今っぽくフレッシュに着こなすコツを大草編集長がレクチャーいたします。優先席の募集は終了しておりますが、後方よりどなたでもご覧いただけます。ぜひ、お誘い合わせのうえ、遊びにきてくださいね。当日は咲子&大森パイセンもお待ちしております♪

日時:10月22日(日) 14:00開演(13:30受付)
場所:ジェイアール名古屋タカシマヤ6階ローズパティオ

アイコン画像

大森葉子

主にビューティ担当。「今日は夏休み?」と聞かれてしまうほどの“ど”カジュアルと「今日は何かあるの?」と聞かれてしまうほどのデザイン性のある服が好き。ほぼ“一目惚れ”買い派。

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