光野桃「美の眼、日々の眼」

2017.11.7

秋の身支度・ぬくぬくお部屋編


手編みの暖かウールソックス

 

目にも肌にも暖かく過ごし、季節の変化を楽しむ秋の身支度・お部屋編。わたしの好きなアイディアをお伝えします。

まずは上の写真。こんなものがほしいな、とひそかに思い描いていたものが見つかる、特別な美しい品々を扱うオンラインショップKNOT(ノット)でオーダーしたMeg KNITTINGの「My Socks」です。

家用の靴下は、眠るときも含めて1日中履き、肌の一部のようになるもの。だから履き心地や素材感はもちろん、色や形にもこだわりたいのです。

過去には竹布や絹の靴下5枚重ねなども試しました。でも、最初は良くても、しばらくすると不満な点がどうしても出てくるんですよね。

この靴下は、ニットやショールに使われるこだわりのウール糸で編まれ、暖かさはもちろん、履くとすっと肌になじみ、チクチクせず、丈が長めなので足首もきっちり冷えから守れます。

5色から選べる色やシンプルなデザインが可愛く、そしてなにより、手編みならではのエネルギーが感じられます。

家の近くまで出るときは、ビルケンのサンダルでわざと靴下を見せるようにするのもいい。

この赤は深みがある美しい色。贈り物にと注文するひとも多いそう。

この靴下は高価かもしれませんが、繕ったり編み直してもらって長く履く、という考え方に共感します。初回の繕いは無料、もちろん自分でパッチワークのように繕っても素敵ですね。

一年に一足ずつ集めていかれたら‥と楽しみです。


身近な小物を模様替え

 

暮らしの中で、毎日、当たり前のように目にする小さなもの。それらを秋仕様に模様替えすると季節の変化を楽しめます。

たとえば、ベッドサイドテーブルにアクセサリーを置く皿をのせていますが、それを季節ごとに替えるのがわたしの楽しみのひとつです。

外出から帰り手を洗ったら、真っ先にここへ来て、ピアスやリングを外すのですが、夏の間は切り子の小鉢やガラスの皿を置いていました。

それをウォームカラーのアンティークの小皿に替えて。この皿の色や質感を目にすると、外の寒さも消えて、我が家の空気を感じ、ホッとリラックスできるのです。


好きな香りと感触のオイルで母娘マッサージ

 

美術工芸品のような重厚で美しいパッケージのオイルをいただきました。パリのビュリーのものです。

ビュリーは1803年にパリに創立された薬局で、それが2014年に完全に復刻されました。

この春に代官山に日本支店ができ、行ってみたいと思いながらなかなか時間が取れず…。
だからとても嬉しい贈り物でした。

昔のままのデザインの包装紙と、箱の表面には、美しい色インクのカリグラフィーでわたしの名前と商品名が描かれています。贈り主の気持ちが伝わってきます。

そして、中身のオイル「ユイル・アンティーク」にはびっくりしました。

とにかくサラッとしているのです。水溶性の香水を初めて作った薬局だけあり、この肌触りは素晴らしい。

そして、ほのかに香る洗練された自然の植物の香り。少量つけただけでも、肌がしっとり、艶やかになります。

冬のお風呂上りにオイルマッサージは欠かせないのですが、べたつくのが苦手で、未だオイル放浪の旅を続けていました。が、ついにそれも終わりを迎えつつあります。

「娘さんと一緒に使ってね」。贈り主から、そう言って手渡されました。娘が大人になってから、マッサージなどしてやったことがありません。

今年の冬は、暖かい部屋で、ふたりのんびりマッサージしようかな、と思っています。


秋の夜長にトスカーナ旅

 
 

たとえ資料で読むべき本が山積みであっても、眠る前にいい気分になるためのナイトキャップのような本は、必ずベッドサイドテーブルに置いておきます。

「暮らすように旅するフィレンツェ/トスカーナ おいしいものと素敵なところの旅手帖」(筑摩書房)は、鎌倉でオルトレヴィーノというガストロノミアをご主人と営む古澤千恵さんの新刊です。

写真の色合いや、紙の質感、文字のレイアウトなどが、なぜかとてもイタリアっぽくて、懐かしく、眺めているだけでトスカーナの丘で風に吹かれているような気持ちになります。

肉屋、パスタ屋、ハーブティー専門店、なんでも屋、古い薬局、そしてカフェ…ああ、今の東京からはすっかり姿を消した小さな小売店がここには健在。

店のひととおしゃべりしながら、量り売りで必要な分だけ買うーーグローバリズムが根こそぎさらっていった日本と、その波を受けつつも頑固に伝統を守るイタリアの差を見せつけられます。

年輪のように若々しい部分を内包しながら成熟するイタリアは、遊びの達人、暮らしの達人。やっぱりたくましい。

写真のキャンドルホルダーは、初めてフィレンツェに行ったとき、銀専門店で買ったブジアという消火の蓋のついたもの。

月の明るい夜は、キャンドルの炎だけにして、温かいココアを飲んだりしています。


真綿布団の威力を知った!

わたしにとって、この秋冬最大のトピックは、この真綿布団です。

かねてから興味があったのですが、サイズやデザイン、そして価格と、思い通りのものにはなかなか巡り会いませんでした。

これは、元赤坂にあるリトリートサロン「グリーン」のオリジナル商品で、手引きから加工まで一点一点、すべて職人さんの手作業で作られています。

受注生産のため、オーダーしてからひと月ほど待ちましたが、本当に購入してよかったと満足しています。

肌触りの良いシルクサテンの色はベージュとグレーの2色。わたしは愛用しているスローに合う、グレーを選びました。

真綿布団は吸湿性、放湿性、通気性に優れ、夏涼しく、冬暖かく、包まれている感覚が自然で、呼吸が深くなり、ぐっすりと眠れます。

真冬にはこの上に羽根布団を重ねれば、より暖かに。

真綿はコットンではなく、蚕の繭を綿状に引き伸ばしたもので、水に弱いため洗濯できないところが難点です。

風通しの良いところで短時間の日陰干しをする以外にお手入れの方法がないのですが、それでも一度体験してしまった心地よさは手放せません。

そして、この布団の素晴らしいところは、表のサテン生地を交換してもらえることです(有料・期間約3週間) 。

汚れを気にしてカバーをかけると真綿の感触が半減しまうのですが、これならカバーなしで、素肌に直接くるまることができます。

サイズはシングルとダブルがあり、中綿の量も5段階に分かれて自由に選ぶことができます。わたしはシングルサイズで、中綿1㎏にし、価格は65000円と、真綿布団としてはリーズナブルな値段でした。

★グリーンのリトリートサロンは現在、来春のリニューアルに向けて準備中ですが、真綿布団のお問い合わせは下記で受け付けています。
Email info@green-hds.com
Tel 03-6864-0135