占星術や星占いに少しでも関心がある方なら、昨年から今年にかけて“風の時代”という言葉を目にした機会も多いのではないでしょうか? 占星術においてこの2020年は、約220年ぶりに時代が激変するタイミングとされ、“土の時代”から“風の時代”へと変わる節目と言われています。2019年末時点のインタビューで、「2020年にはリーマンショックの5倍はインパクトのあることが起きる。あらゆる天災がいっぺんに来るような。世界構造そのものが激変する」と語ったのは、常時2,000人待ちとも言われる星読みヒーラーのyujiさん。まさに望む望まざるにかかわらず、コロナ禍の世界は不可逆な時代の変化に直面しています。

yujiさんの新著『「風の時代」に自分を最適化する方法 220年ぶりに変わる世界の星を読む』(講談社)は、古い価値観を手放し、新しい時代を生きるための“ガイドブック”ともいえる星読み本。ファンタジーや絵空事ではなく、私たちのリアルな生活に即した視点で綴られる星読みの考察は、普段占いに興味がないという方もきっと目から鱗が落ちるはずです。風の時代の幕開けは12月22日! 土の時代にどっぷりと浸かってきた世代が新しい風を乗りこなすために必要な“マインドセット”について、今回は特別にyujiさんにお話を伺います。

 

yujiさん:星読み係、ヒーラー。 香川県高松市生まれ。18歳でイタリアに渡り、現地大学院卒業。ミラノにてプロダクトデザイン事務所に勤務するも、ヒーラーとしての宿命に抗えず拠点を東京に移し、ヒーラーとして活動する決心をする。現在は個人鑑定、連載、講演など、幅広い分野で活躍中。毎日星読みを行い、星々からのメッセージをSNSにて発信している。著書に『星2.0』(光文社刊)、『yujiの星読み語り』『神さまと顧問契約を結ぶ方法』『神さま手帖』(すべてワニブックス刊)、『めくるだけ聖地巡礼 POWER BOOK』(幻冬舎刊)。ニット帽にサングラス、ヘッドフォンがトレードマーク。
【ブログ】https://ameblo.jp/uenopasiri/
【Twitter】@yujiscope

 

 

努力が必須の土の時代、努力しなくてもいい風の時代


そもそも“土の時代”“風の時代”とはどういったものなのでしょうか。yujiさんは新著の中で「占星術上のタイムラインには火・土・風・水という4つの要素があり、それぞれが約200〜240年の期間を受け持ち、その役目を終えると次の要素に時代の主軸のバトンが渡されていきます」と教えてくれます。今から220前頃の転換期に起きたことは、なんと18世紀末の産業革命。武力が支配していた“火の時代”が終焉を迎え、経済が支配する“土の時代”へと移行を果たしました。以来、力を持ってきたのは会社や組織、学歴やブランド、物質や資産といったもの。それが“風の時代”には、オリジナリティ、センス、情報、波長など、目に見えないものがキーワードになるそうです。今まで“土の時代”を生きてきた私たちが戸惑うとしたら、一体どんなことなのでしょうか。

「占星術で見る“土の時代”は頑張ることが大前提で、努力を積み上げないと目的地に到達できない仕組みでした。次の“風の時代”はその仕組みが一変し、頑張らなくても、努力しなくても、まさに風に吹かれているだけで高みに到達できるようになる。そんな人たちが一気に増えることになります。土の時代を必死に生き抜いてきた世代はそういう人たちを見て、“えっ! 私たちはこれだけ頑張ってきたのになんで!?”という気持ちになるかもしれません。

会社や組織などの限られた場所との縁、僕はこれを“地縁”と呼んでいますが、この地縁が希薄になるのも風の時代の特徴です。会社や組織に属すること、そこで出世することが重要ではなくなって、その代わり知性や精神でつながる“知縁”にスポットが当たりはじめます。知縁でつながった仲間と一緒に何かを作り上げていく、そんな人に追い風が吹くのが風の時代ですから、会社のために一生懸命働いてきた土の時代の世代は、そんな生き方とのギャップに戸惑ってしまうかもしれないですね」
 

水瓶座が応援するのは“個性のある人”


自分が進んできた土の時代の航海図を片手に、新たな時代に向かって大きく舵を切り直すのは、もちろん簡単なことではありません。それでも、少しでも身軽に前に進むために今のうちに捨てておくべき積み荷があるとしたら、それはどのようなものなのでしょうか。

「周りに批判されたくない、周りに認めてもらいたい、そういう“他人軸の自己評価”は風の時代に適していません。風の時代は水瓶座の要素で幕を開けますが、水瓶座が強いということは、個性やオリジナリティを出していくほど、時代の追い風に乗れるということ。僕は“天岩戸開き”なんて言っていますが(笑)、隠れていないで外に出る! というアクションがとても重要で、自分が好きなこと、自分の特異性を表現していくことが風の時代にフィットするための鍵でもあります。だから、これからは誰かに何か言われても“私はこれが好きでやってますけど、何か?”くらい開き直っちゃっていいんじゃないかと思っています」