肌もカラダも不調が気になる40代。ただ闇雲にお手入れするのではなく、自分の今の状態がわかったうえで、適切なケアや健康管理をしたい。中でもミドル世代がもっとも知りたいのが「更年期の不調」。婦人科医師である内田美穂先生に更年期症状のなんとなくわかっているようで知らない基礎的知識を教えてもらうことに。さらに、編集部員が更年期症状が出やすいか出にくいかの傾向がわかる検査キットを試してみました! 

イラスト:Shutterstock


女性ホルモンの減少が招く更年期症状
「私は出る? 出ない?」


閉経前後の10年間は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少し、ホルモンバランスが崩れる「更年期」にあたります。生理不順や手のこわばり・肩こり・頭痛・ほてり・倦怠感など「更年期症状」と言われる体の変化を感じるようになることも。とはいえ、その症状・度合いは一人ひとり異なるため、実際になってみなきゃわからないというのも事実。でも、自分の体を知ったうえで対策を練られるとしたら……?

 

\婦人科医師に聞いてみました/

先生、更年期を迎える前に今できることを教えてください!

 

フィデスレディースクリニック田町 院長
婦人科医師・内田美穂先生

自身が長年婦人科に通っていたこともあり、「こんなレディースクリニックがあれば」「こんな仕組みがあれば」と思い描いていた理想のクリニックを令和元年に開業。女性の性の悩みに寄り添いながら丁寧なカウンセリングを行っている。現在、力を入れているのは女性ホルモンに関連する健康課題について多くの方に知っていただき、女性が快適に日常生活を送れるよう医師としてサポートしていくこと。プライベートでは13歳と7歳の子どものママとしても奮闘中。

そこで、フィデスレディースクリニック田町の院長・内田美穂先生に、これから迎える更年期について、今から知っておきたい基礎知識を教えてもらいました。
 

Q:更年期はどうして起こるの?


要因はたくさんありますが、その中でも女性ホルモン(エストロゲン)との関係は深く、エストロゲンの分泌が減少するとホルモンバランスが崩れ、更年期症状といわれる体の変化が現れます。これも個人差があって、生活に支障をきたす人もいれば、ほとんど感じないという人もいます。「じゃあ、私はどうなのよ」と、皆さんもそのあたりを心配されていますよね。
さまざまな研究がおこなわれていますが、現時点でわかっていることは「エストロゲンの減少を緩やかにできれば日常生活の負担も減らせる」ということ。
 

Q:更年期症状とは? 体の不調ってどんな感じ?


ホットフラッシュは皆さんもご存知かと思います。ですが、更年期症状というのはこれだけではないんです。生理不順や手のこわばり・肩こり・頭痛・肌荒れ・寝付きが悪い・倦怠感など、体の変化のほかにも気分が落ち込んだり、感情の起伏が激しくなったりするなど、症状も多岐にわたります。

肩こりや頭痛が以前よりもひどく、病院で診てもらったけど異常なし。でも一向に治らなくてセカンドオピニオンを受けに当クリニックを受診した患者さんは、今、更年期のホルモン治療を始めています。そうかと思えば、息切れ、倦怠感などの更年期症状だと思っていた患者さんは、実は心臓の病気だったことも。

更年期症状の線引きというのは非常に難しいんです。40歳〜50歳前後の女性の体はいろいろな病気が潜んでいることを忘れずに。まずは体調の変化を感じたら受診をして、一つひとつ心配を取り除いていきましょう。